2015年02月13日

「いわ☆ぴか」が動き始めました【広域ごみ処理施設を月形町議会で視察】

日付が前後していますが、1月16日(金)に月形町議会議員全員で実施した「いわみざわ環境クリーンプラザ(愛称:いわ☆ぴか)」の現地視察を報告します。

「いわ☆ぴか」は、岩見沢市と月形町と美唄市が広域でゴミ処理をするために建設した焼却炉を中心にした施設です。敷地にはこの他、資源リサイクル施設(手選別ライン。岩見沢市のみが利用。焼却炉に併設)、最終処分場と浸出水処理施設(岩見沢市と月形町が利用)もあります。
※美唄市は焼却炉のみの使用で、灰は(相当分を)持ち帰る。

「いわ☆ぴか」の本格稼働は今年4月1日〜なのですが、試験運転として1月1日〜岩見沢市内のゴミを受け入れ処理しています。

月形町はこの「いわ☆ぴか」に月形町内で発生した「燃やせるゴミ」をパッカー車などで持ち込んで焼却し、その灰は「いわ☆ぴか」の最終処分場に投入します。一方、「燃やせないゴミ」は今まで通り月形町内の最終処分場に。「資源ごみ」「有害ゴミ」も今まで通り町内衛生センターで処理します。(これらの変更は、4月1日〜)

この処理方法変更に伴って、ごみの分別も変わります。

月形町ではこれまで、全てのゴミをそのまま最終処分場に埋め立てていたので、分別は「一般ゴミ」「資源ごみ」「有害ゴミ」という区分でした。これからは一般ゴミを「燃やせるか」「燃やせないか」という基準で分別しなければなりません。また、(各地区のゴミステーションを利用せず)衛生センターに直接搬入する場合は、「燃やせるゴミ」の中から「生ゴミ」だけを別にしなければなりません。

この他、今までは「有料ゴミ券」をゴミ袋に貼って出す方法でしたが、4月1日〜は「有料ゴミ袋」方式に変更になり、料金はほぼ倍になります(40ℓ40円 → 80円。ただし少額の小袋あり。直接搬入の場合の料金は 10kg15円 → 50円。資源ごみ・有害ゴミは無料のまま)。

これら分別方法の変更については、各戸に配布された「分別表」や「ガイドブック」で紹介されています。なかなか分かりにくいと思うので、各地域で随時開催される説明会でどんどん質問して、確認してみてくださいね。
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それでは「いわ☆ぴか」の視察の様子です。

まずは、ゴミの「搬入口」「ごみピット」
既に岩見沢市のゴミは全てここに運び込まれているので、ひっきりなしにパッカー車が入ってきます(上の写真)。右の写真は「ごみピット」内部。この左側中央に搬入口があり、パッカー車から投入されたごみが左側の枠内に入ります。それを巨大なカギ爪のクレーンがつかみ、右側の枠に移します。この一連の動作はゴミを攪拌し均一にするのが目的です。その後、焼却炉の燃焼具合に合わせ、右の枠から(更に右側の)焼却炉へ、カギ爪クレーンでつかんで投入します。

次は「焼却炉」(写真は制御室)。24時間で50トンのゴミを焼却できるストーカ式焼却炉が2炉、設置されています。本格的に稼働すれば24時間(助燃剤=重油等なしに)940℃以上を保持しながら、連続燃焼できます。(ダイオキシンの発生を抑えるためには、常時850℃以上が必要なため。)
また、焼却でできた熱は併設された「高効率ゴミ発電施設(発電効率12%以上)」で電気に変えられ、施設内の電力をほぼ賄います。(売電するほどの発電力はない。不足分は北電から購入。)

“ごみピット”に集められた“ごみ”を見たのですが、容器包装プラや雑紙が相当混じっていると感じました。岩見沢市の担当者からも「現状の分別ではまだ不十分で、予定焼却量を上まわっている。今後も啓発活動を続け、ごみの減量化に努めたい。」との説明を受けました。

現在、岩見沢市では無料でごみの回収をしていますが、4月1日〜は有料(月形町とほぼ同じ水準)になります。有料化による「分別の動機づけ」の効果は高いと言われているので、期待したいですね。
というのも、この焼却炉で処理されるごみの約9割は岩見沢市から排出されるものだから(月形町は3%程度)。焼却量が減れば焼却炉の長寿命化が期待できますし、灰が減ることで最終処分場の延命が図られます。岩見沢市のごみ減量化の取り組みが月形町にも影響を与えるので、他人ごとではありません(もちろん月形町自身も更なる減量化の取り組みは必須です)。


この他、岩見沢市単独で使用する「リサイクル・手選別室」や、別棟の「浸出水処理施設(建設途中)」も見学してきました。
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この「いわ☆ぴか」の総建設費は 81億9000万円ですが、一番最初の予定総額は128億円でした。これほど大幅に減額できたのは、入札方式の変更や国の交付金金額が増えたことが大きな要因です。月形町の負担額も、当初予定額 3億8000万円 → 1億8800万円に大幅減額になっています(平成26年度当初予算段階。平成26年度決算で確定)。

とはいえ、とても大きな金額であることには変わりなく、焼却施設も最終処分場も1年でも長く使えることを願ってやみません。そのための努力は積み重ねなければ。現場を見て、強くそう感じました。

なお、平成27年度からは毎年この焼却施設のランニングコストが発生します。月形町の負担見込額は1876万円/年(平成26年度当初予算段階)ですし、ごみの収集や運搬の距離も手間も増えるので「塵芥処理収集および衛生センター管理業務(委託料)」が約3000万円 → 約6500万円に。この他に町内最終処分場関係経費やリサイクル関係経費が約3800万円かかるので・・・

これまで年間 6千万円程度だった年間の「ごみ処理経費」が、概算で1億2千万円にもなる見込みです(正確な数字は、3月定例会の平成27年度予算特別委員会で明らかになります)。

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