2015年02月10日

まちづくりの想いは同じ、方法はいろいろ【鹿肉&スノーシューツアー / CLUB MOON 】

雪深きこの時期、月形町内のあちらこちらに交流の場が出現します。

その目的は「まちづくり」。もっと楽しい暮らしにしたい、もっと交流を盛んにして活気を生み出したい、隣近所の知り合いを増やして安心な暮らしを・・・。まあ堅苦しく考えなくても、結果的に「豊かな田舎暮らし」の一要素がそこにあるのです。

今日はそのうちの2つをご紹介します。どちらも若者が「月形のために何かしたい」と企画・運営しています。今はまだ町内参加者が少なくて、“知る人ぞ知る”交流の場なのですが、私には魅力も可能性もものすごく感じる“交流の場”。
もし心惹かれたなら、次の機会にぜひ参加を! 

知らない場に参加するにはちょっと勇気がいりますよね。私も(こう見えて)人見知りなので、その気持ちよくわかります。でも、新たな出会いは勇気と行動から。企画・運営している“仲間”へのエールの意味も込めて、参加してみてくださいね。
__。__。__。__。__。__。__。__。

鹿肉&スノーシューツアー
「里のわくわく雪遊び in 月形・月ヶ湖」

主催は NPO法人コミュニティーワーク実戦センター月形事業所わくわーく。といっても馴染みがないかな? 彼らは「ニートやひきこもりの若者の就労支援をする団体」で、町内向けに言えば「市北の旧ブーメランの跡地に事務所を構える若者たち」です。

この「里のわくわく雪遊び」は、都市部から月形に移り住み月形で活動する彼らが、月形の良さを再発見したり、外部に発信していきたいと企画したのが始まりで、今年で2回目。いずれは外部の人を呼び込むイベントにしたいと考えているそうですが、今の参加者は口コミで集まった「友達の友達」くらいの関係者。町内からはNPOの職員と利用者と他数名、あとは岩見沢や札幌などからで総勢20人程(小学1年生も2人参加)。
晴天無風の穏やかで暖かな早春のような2月7日(土)に開催されました。

内容は2部構成。まずはスノーシュー(西洋かんじき)で雪の降り積もった月ヶ湖周辺を散策。北海道教育大岩見沢校アウトドア・ライフコースの山田先生と学生さんが、スノーシューの扱い方からコースガイドまでサポートしてくださるので、初心者にも安心。今年は1月下旬から1週間くらい降雪がなく、雪が締まった状態。その表面に前日から当日朝に少しの新雪がかぶり、とっても歩きやすい状態でした。

ツアーの途中では、野ウサギの足跡が無数に走っていて「生きてるぞ—!」と叫んでいるようだったり、雪面にはハリギリ(センノキ)の種付き枝が落ちていて太陽の熱を集めて凹みを作っていたり、太いつる性の木が漁網のように広葉樹の大木の表面を覆っていたり・・・。いつも見ている風景も、ゆったりした時間と物知りな仲間や興味の尽きない小学生と一緒だと、新鮮な輝きを放ちます。

最初の顔合わせから準備を経て、スタート地点に戻るまで約3時間。自然の起伏に身を任せて雪と戯れたり、耳を澄まして自然の息吹を感じたり、参加者同士で会話を楽しんだり、自然の中の1人時間で内面と向き合ったり・・・。自然や雪そして月形に興味が広がるひとときでした。

つづく第2部は、すぐ近くの南地区広域集落会館に場所を移し、鹿をテーマにした昼食交流会。まずは鹿肉シチュー。お料理上手なNPO関係者が数日前から仕込んでくれた、滋味深いホロホロほどける鹿肉のデミグラスシチュー。誰もが無言で何杯もおかわりしたのは言うまでもありません。添えてあった漬物は、協力関係にあるNPOサトニクラス(町内に事業所を構え、障がい者と農業をテーマにした就労支援A型の事業所。漬け物の製造販売)のもの。

一息ついて、鹿肉の提供者である公務員猟師の今井さん(実は月形町職員)から「猟師の暮らし」のレクチャー。今井さんは鹿撃ちだけでなくアライグマやキツネの駆除など、1年を通じて猟友会の仲間とともに(一部は個人で)活動していて、出勤前と帰宅後の巡回(狩猟ができるのは夜明けから日没までの間のみ)や休日の山での狩猟の様子などは、何度聞いても実に興味深い!!

そして実食。実は昼食の鹿肉も今井さん提供だったのですが、それとは別に料理好きで上手な今井さんが美味しい鹿肉の食べ方を提案。表面を湯引きした肉で作った“たたき”を3種類の特性ダレで食べたり、これまた特性ダレで揉み込んだ肉を焼いてステーキにしたり・・・。

今、口にした肉は、さっきまで遊んでいた月形の野山にいて、それを猟師が撃って、さばいて、熟成して目の前に提供されたもの。たくさんの人の手と手間が運んでくれた恵みであることが、身に染みる内容でした。
※というのは後から考えがおよぶことで、鹿肉を目の前にしたときはただひたすら舌鼓を打つのみ。人間=動物を意識させられた時でもありました。

【おすすめポイント】
月形の豊かな自然と暮らしを体験とともに紹介する企画は手作り感満点で、最初に細い糸が結んであるところ(口コミ)からスタートするところがミソかなあと思っています。派手さや大規模な集客は難しいけれど、本気の月形ファンが増えるのは確実。新たな”まちづくり”の可能性を感じています。本当は町内からの参加者がもっといて、月形の魅力を再発見し、誇りにして欲しいところ。町内外問わず、興味を持った方は連絡くださいね。取り次ぎします。
__。__。__。__。__。__。__。__。

CLUB MOON @ 月形町 dome TERA

みなさんは、CLUB(クラブ)ってわかります? 

私は全然わからなくて、DJがレコードをキュンキュン回しながらおしゃべりするディスコ? なんて思っていました。

実際は・・・ 
DJ(ディスクジョッキー)が自分好みのレコードを持ち寄り、担当時間(今回は1人1時間)いっぱいを使って切れ目なく音楽をかけていくもので、レコードとレコードのつなぎ方がスムースか、自分好みでありながら会場の雰囲気にあった選曲ができているかどうか、が重要だそう。DJは全く語らず、会場内も静かに音楽を楽しむ雰囲気。・・・かなり予想外でした。
ただ、重低音のビートが響いているのとミラーボールが回っていることから、建物に入るまでは「ディスコかも」と思わせるものがあったのは事実です。

この CLUB MOON 、実はある1人の個人が企画・運営しているイベント。出演交渉や会場の手配・準備、ポスター作りや配布、そして当日のDJも。お手伝いする仲間がいるとはいえ、入場料1,000円では到底つくれないイベントで、相当持ち出しもあるだろうなあという内容です。

その主催者、加賀一之さんは月形町在住の郵便局員(現在、美唄市内勤務)。5年前、月形郵便局勤務だった頃、「田舎でもパーティーしたい!」「月形町内でも若者が遊べる場を!」そんな想いで CLUB MOON をスタートさせました。

実は加賀さんと私、もう随分と前からの知り合いなんです。というのも、加賀さんは北海学園大学出身で森啓先生のゼミ生。森啓先生に触発されて「地方自治」や「まちづくり」に興味を持ち、いつか自分も実戦したいと考えていて、夜間に勉強を教える活動をしていたり・・・ 思考と活動が似ていることから、度々意見交換したり励まし合ったり。
お互いのフィールドは違うのですが「月形町を素敵にしたい」「月形町に活気を生み出したい」という想いは一緒で「若者を取り込む」視点も一緒。同志なんです。

そんな加賀さんが創り上げた CLUB MOON は、1,2ヶ月に1度、真夜中までの数時間、月形町内に現れる異空間です。その中に漬かっていると、ここがどこだかわからないくらい。音楽の好みはあると思いますが、私には「こんな時間が持てるのって、いいなあ♪」と思えるものでした。

【おすすめポイント】
きっとこの空間が気に入る人がいるはず。
ちょこっと勇気を出して、扉を開けてみてください。
特に、月形は田舎で寂しいところと思っているあなた、ぜひ! 
やみつきになるかもしれません。
__。__。__。__。__。__。__。__。

みなさん、どうですか? 
月形、捨てたもんじゃないでしょう?

月形には無鉄砲な若者がいるんです。夢を追いかけ、誰かと共有したいと思っている若者が。そして、それを実現できるようサポートする人たちも。私もそういう人に助けられて今に至りました。

この人が、力が、「まちづくり」の原動力。

ちょっと見方を変えれば、たくさんあるのに気づくでしょう。
私は月形に住んでから随分と育てていただきました。その恩返しは、育てていただいた方に返すのではなく「新しい芽を育てることに使わなくちゃ」と思っています。そうやって、まちの良さが引き継がれ、まちが育っていく・・・

みなさん、ぜひ一歩踏み出す勇気と行動を♪

1

▲TOPへ戻る