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2017年03月12日

忘れて欲しくないこと【東日本大震災から丸6年の3月11日】

昨日は、東日本大震災から丸6年の3月11日。何年経っても心に刺さる1日です。

昨日は、夕方札幌で開催される「震災を忘れないで 〜子ども達が見た 3・11〜」に参加するため、昼過ぎから夫と二人で札幌に出ていました。
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「多くの人と発災時刻を迎え、共に祈りを捧げたい」と午後2時半頃に地下歩行空間に入ると、2カ所のイベントスペースで震災関連の催しが展開されていました。その1つで時間を待つことに。

私たちと同じ想いの人が次第に集まってきたものの、土曜日の午後の地下歩行空間はたくさんの人で大賑わい。中央通路はたくさんの人が往来し、ひとときも休むことなく楽しげな話し声や様々な音で溢れていました。

イベントスペースには微かな音で時報が流れ始め、「その時」が近づいていることを感じさせます。人々がステージに注目し、午後2時46分、黙とう。目をつぶると、あの日のテレビ映像が浮かび、体験した振動や音や光景が蘇ります。 
・・・ 亡くなられた方のご冥福をお祈りします。全ての被災したみなさんの心が穏やかになりますように ・・・

大きな合図があったわけでもなく、それとなく始まった黙とう。ただ、多くの人が「この時」を気にかけていたのでしょう。地下歩行空間に漂う喧騒は次第に静まりだし、黙とうが終わる頃には、人がゆっくりと移動するだけになっていたような空気感。目を開ければ黙とうを始めたときよりも多くの人影が目の前にあり、たくさんの祈りがそこにあったのを実感できました。
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午後4時半。斜めから差し込む優しい日射しの中で「震災を忘れないで 〜子ども達が見た 3・11〜」は始まりました。この企画は、東松島市の高校生語り部、尾形さん(高3←当時小6)と武山さん(高1←当時小4)から震災当時のお話を聞くというもの。すでに、9日に旭川市、10日に夕張市、11日昼間には地下歩行空間でも開催されていました。

被災当事者の二人が、当時の写真とともに、実体験を自分の言葉と目線で語る会。生々しい事実は時の経過を感じさせることなく、私たちを「あの日の東松島市」に連れて行ってくれます。ただ尾形さんが「どんどん記憶が薄れていくんですよね。写真を見てもどこだか思い出せないことがあって」と。

私たちのように遠隔地にいると「その時」は記憶の断片として保存され、いつでもそのままの形で取り出すことができます。けれど彼女たちにとって「その時」は連続した暮らしの一瞬であって、常に上書きされながら日常が成り立っているのです。まちは復旧復興と共にどんどん変わり、物理的な変化にさらされています。子どもから大人への成長と共に記憶が薄れていきます。さらに、辛いことを忘れるのは心の癒しの過程に組み込まれたもの。忘れるのが当たり前だし、忘れた方がいいのかもしれないのに・・・

彼女たちは「震災の記憶を忘れたくない。震災がなければ今の自分ではないから。自分が覚えているために私はこの活動を続けています」と。ならば、私たちのような(被災者でない)人達に「忘れないでいて欲しいことは?」の問いに、
「日本はどこも災害が多い。絶対に安全なところなんてないと覚えていて欲しい」
「日常は永遠に続かない。だから、今ある日常を大切にして欲しい。感じたときに想いを伝えたい」
「復興には終わりがない。そのことを忘れないでいて欲しい。」

もう一つ印象的だった言葉がありました。
一番助けてほしいと思ったのは、このくらいの時間帯(午後6時頃)」

この夕方6時くらいの時間帯とは・・・ 
午後2時46分に地震が起きて立て続けに津波に襲われ、何とか高い場所に避難したものの服や足元は水で濡れた状態。津波が落ちつき始めたのでに安全な場所に移動したころ。外は薄暗くなり、ずっと雪がちらついていて寒くてしょうがない。それなのに、油と海水とが混じって一面に広がり火を焚くこともできない。 ・・・ 心細い ・・・ そんな時間帯だったそう。

いくら助けが欲しくても、災害が大きければ大きいほど公の助けが行き渡るには時間が必要で、発災数時間後は遠くからの助けがまだまだ間に合わない時間帯。だからこそ必要なのは自助(自分で身を守る術)と共助(地域での助け合い=互近助)。辛い時間を乗り越えるための準備は、気軽に声を掛けあい、助け合い、分け合える関係性を作っておくこと、と。日々の暮らしの心がけと積み重ねが大事だと改めて教えられました。

尾形さん、武山さん、どうもありがとう。

2017年03月09日

平成28年度〆と平成29年度町政執行方針【月形町議会・平成29年第1回定例会の傍聴】

3月7日(火)午前10時から、月形町議会の平成29年第1回定例会が始まりました。

初日は今年度最後の補正予算(1年間の総清算的なお金の動き)と、新年度に向けた町政執行方針(上坂町長にとって初めての執行方針)と教育行政執行方針があるので傍聴してきました。以下、定例会1日目の報告です。

なお、今後の日程(予定)は
3月13日(月)、14日(火) 一般質問
3月15日(水)〜17日(金) 予算特別委員会
3月21日(火)       本会議・最終日
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【平成28年度補正予算】一般会計総額 34億3千万円、国保会計総額 6億1千万円

私が特に問題を感じたのは
・月形温泉ホテルの赤字補填   +2000万円
・町立病院の赤字補填      +3900万円
・地方創生交付金の9割減(=予定の1割しか交付されなかった) −2400万円
・財政調整基金の繰入はなし。ただし公有財産整備基金の繰入は1億1700万円(予算通り)
・国保の療養給付費の大幅増   +4000万円

温泉ホテルと町立病院の経営が厳しいのは予想していたものの、この時期にこれほどの持ち出しがあるとは! 自治体が「経営する」ことの難しさを如実に語っています。

また、地方創生交付金は当てが外れたということ。つまり、地方創生のイメージが月形町と国とでは全く違っていた訳で、交付金を当てにした計画や事業設計だとしたら再考が迫られているということです。重要ポイントなのに誰も関心をよせていなかったのが気になりました。

国保会計は高額医療を必要とする患者がでたことによるもので、来年度の保険料にも影響するほどの事態。医療が必要な人に保険を使うのは当然ですが、加入者数が少ない自治体の運営課題を浮き彫りにしていると感じました。


【平成29年度町政執行方針】

上坂町長が就任して初めての予算編成と町政執行方針。月形町の今をどのように捉え、課題解決のために何をするのか、どんな色が描かれるのかを聴きたくて傍聴したのですが・・・ 

月形町第4次総合振興計画に沿った内容は桜庭前町長とまるで同じ。現状の課題認識も、力点の置き方も、課題解決手法も同じと感じました。つまり、新たなアイデアの投入より既存の補助制度の充実が柱になっています。大きく展開する新たな事業は見当たりません。(私は現段階で新年度予算書を見ることができないので詳細はわかりませんが)この執行方針で前年度比 5.1%増、総額 36億4千万円の予算が組まれたことを考えると、どうしてそうなったのか、詳細までチェックする必要があると感じました。

上坂町長が執行方針の最後に、声を張って強調した部分があったので掲載します。

「私は、就任以来、変えるべきものは変え、先人が培ってきた我が町の大切な伝統や文化などは、一層育み、そして守りたいと言い続けてきました。小さなことの積み重ねがまちを大きく変革し、次の世代に残すべき大切なまちの財産を守り続けていくことが、まちの個性を形づくっていくものと考えております。
 国内外の先行き不透明感がぬぐえない中、本町においてもJR札沼線の維持・存続をはじめとした難しい諸課題が山積していますが、こうした課題から目を背けることなく、積極的に取り組み、「誰もが安心して豊かに暮らせる共生のまちづくり」の推進に向け、町民の先頭に立って力の限りを尽くす決意であります。」(配布文書の一部抜粋)


【平成29年度教育行政執行方針】

こちらも全く変わりばえもなく具体的な課題提示も施策展開も示されなかったので、残念ながら印象にも残りませんでした。未来を切り拓く人材を育成する教育分野に何の変化も感じられずにワクワク感もないなんて、とても、とっても残念です。
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写真は、月形町議会の議場周辺(月形町役場3階)。昨日投稿した恵庭市議会との比較用に撮ってきました。

※ 平成29年3月14日追記 : 月形町議会/堀議長からの指示により、議場内で撮影した写真は全て「消去」することになりました。議場内は撮影禁止にもかかわらず許可なく撮影したことが「傍聴規則違反」「盗撮に当たる」とのことです。
傍聴規則は議事を滞りなく進めるために作られたものであり、議事運営に支障のない場合(開会前、休憩中、閉会後)は、撮影等問題ないと一般には解されています。また、「開かれた議会」をめざす方向性において、議場の写真は議会を身近に感じ、町民参加を促す効果も期待されることから、近年は解放される方向になっています。
私の場合、これまで許可なく撮影しましたが、撮影は全て休憩中か開会前です。堀議長以前の議長の時に(この方法で)注意を受けたことはありませんでした。また、堀議長が就任して以降も今日まで注意されたことはありませんでした。

今回のことを受けて、堀議長に「ならば、改めて議場内の撮影を許可して欲しい。もちろん議事進行中ではなく、休憩中や開会前などの時に」と、申し入れしたところ、堀議長は「報道には公共性があるものの、私的なブログに使うための写真撮影に対して、私は全く必要性を感じない。一切許可することはできない」と言われました。

以下の文章は撮影時の説明として書いたものです。文章は削除する必要はないのでこのまま残します。どのような目的で写真を撮影したのかご理解いただけると思います。

1枚目:議場の中(基本的な作りは同じ。左側の壁には議会中継用モニター画面があるが、画像配信は役場庁舎内のみ)
2枚目:傍聴席入口手前の廊下。傍聴資料(議事日程、各種報告書、議案書、町政執行方針、教育行政執行方針)と傍聴受付用紙(一覧表に住所と氏名を記入する) 
3枚目:傍聴席の入口。階段を上がって傍聴席へ。左側は記者席、正面は一般席
4枚目:傍聴席(入口の反対側から撮影。イスは固定式で27席)

2017年03月08日

議会はそれぞれ。違いを比較しよう。【恵庭市議会の傍聴】

ただ今、各地の自治体議会が定例会のまっ最中です。今年度最後の補正予算や新年度予算を審議したり、条例を改正したり。私も例年なら自分の議会で忙しい時期なのですが、今年はフリー。なので都合が合えばあちこちの議会を傍聴したいと行動してます。

今週初め、3月6日(月)は恵庭市議会の一般質問最終日だったので傍聴してきました。

恵庭市議会は議員定数21(男性18人、女性3人)です。会派制をとり、自民党会派12人、公明党会派3人、無所属市民の会2人、諸派(民進党1、共産党1、無所属2)4人の構成です。一般質問最終日は諸派3人が質問に立っていました。

【傍聴受付と傍聴席】
議場は市役所の3階にあり、傍聴席は議場の裏手から狭くて暗い階段を上がって中2階部分にあります。

まず、傍聴席の下にある受付で個票に氏名と住所を記入し、設置されたポストに投函(個人情報保護の観点から最近はこの方式が広がっている)。置いてある資料(当日分の通告書、傍聴規則、アンケート)を持って、暗くて狭い階段を上がって傍聴席の扉を開けると・・・

中2階という傍聴席の配置と議場の壁の白さで、とても開放感のある議場です。(写真は傍聴席入口の反対側=リフトが設置されている側から撮影)。


傍聴席左手端には、傍聴者用車いすリフトが設置されていました。リフトはガラス張りで視界が遮られないようになっているため、圧迫感がありません。傍聴席最前列には車いす専用のスペースも設けられています。傍聴席は昨年、傍聴者用車いすリフトを設置したのに合わせて改修されたそうです。

※ 月形町議会の傍聴受付は一覧表に記入する方式。どこの誰が傍聴に来ているのか廊下を通る人にも丸見えでで、個人情報に配慮できてません。議会事務局にその旨を指摘しているのですが改善なしです。さらに、傍聴席の入口には階段があり、傍聴席内にスペースもありません。議場のある役場3階まで上がる手段も人力(エレベーターはない)ですし、車いす対応トイレは町民サロン(1階)のみ。車いすの方が傍聴したい場合はバリアフリー化された町民サロンで議会中継を見ることになるでしょう。役場3階の議場がバリアフリー化されるのはまだまだ先ですね。

さて、本題。

一般質問の内容はそれぞれの自治体の課題と直結しているので詳細は省きますが、論点はどの自治体でも同じだと感じました。より一層の市民参加を求める議員と現状で十分という行政、市民福祉の向上を求める議員と効率化のための方策という行政・・・

【質問と答弁】
一つ気になったのは、議員の質問や提案に対して行政側が「それは考えていません」「実施する予定はないです」と即時に全否定していたこと。私も議会で理事者に対して厳しい一般質問をしましたが、一応の提案の趣旨は受け止めた上で「現状ではできないが、今後検討することもある」という答弁をされていたので、提案の全否定の姿勢には驚きました。これまでいくつかの議会を傍聴していますが他でも聴いた記憶がないので、これにはちょっとビックリでした。


【質問時間】
恵庭市議会では、会派毎に基礎時間1時間30分+会派人数×20分で時間が振り分けられ会派内で配分するそうです。諸派の場合は1人50分まで。この質問時間は、質問者と答弁者の両方をあわせての時間なので、不必要に長い答弁は時間を浪費し予定質問が終わらないことも。そのあたりは質問者の運びもありますが、議長采配も関係するでしょう。質問の量と質とにもよりますが、50分は短いと感じました。

※ ちなみに、月形町議会も質問と答弁を合わせた制限時間があります。ただ、自己申告で最大質問時間を設けられるのと、質問者が質問1つについて何分という時間設定ができるので、重たい話題の場合は(良識の範囲で)相当の時間をとることができます。私は1問40〜60分で、合計2時間くらい要求していたような・・・ 長くやれば良いということではないのですが、問題の本質に迫るにはそれなりの時間も必要だと思います。

【一問一答制】
恵庭市議会では、最初に質問者が通告書に書かれた全ての内容を流すように質問します。それに対して行政側(概ね市長)が、通告内容に対する答弁を項目全てに対して簡潔に行います(ここまでで10分程度)。そのあと、再質問は回数制限なしの一問一答制になり、一つ一つの項目に対してかなり細かい質問と答弁の応酬にになっていきます。回数制限のない一問一答なので、会話のように展開されるのを初めて見ました。気のない会話風であったり、丁々発止の臨場感であったり、質問者によって雰囲気が違っているのを感じられるはライブならではです。

※ 月形町議会の場合は、回数制限(往復4回)のある一問一答制。1つの項目について通告書の趣旨に基づいた質問を議員が行い、それに対する答弁を町長か教育長が行います。再質問は3回までなので、答弁内容を掘り下げながら意見や提案を盛り盛り込んで3回で着地できるように進めて行きます。込み入った内容の時は答弁漏れの扱いが微妙になりますが、質問者側が時間を設定できるのと1つの話題に集中できるので、これはこれで良い方法だと感じています。ただ、議員数や質問者数が多い議会では難しい方法でしょう。

【議場の配置】
恵庭市議会では最初の質問を議長席下の演台で行っていました。国会のイメージです。(再質問は自席)。予算審議等は議員席側に「質問席」を設えて対峙するとのことですが、一般質問は違っていました。

※ 月形町議会では、一般質問は議員席側に質問席(演台と着席できる席)を作ります。1回目の質問は質問席演台から、2問目以降は着座できる質問席で起立して行います。最初から最後まで行政側と対峙しながらできるので、どんどん盛り上がっていく感じはあります。
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以上、恵庭市議会と月形町議会を比較して、議会の姿をレポートしました。

みなさんの地元の議会はどんな議場で、どんな傍聴席で、どんな議論のやりかたですか?
気になったら、ぜひ議会を見に行ってみましょう。住んでいるところだけでなく、他の自治体の議会を見るのも面白いです。違いがわかって気づくこともありますし、熱心に傍聴に来ている地元の人と会話するのも楽しいです。恵庭市議会の傍聴席でも毎回傍聴に来ているという高齢の男性と話が弾みました。若い(?!)女性が傍聴に来るのは珍しいので、どこに傍聴に行っても必ず声をかけられ議会談義で花が咲きます。これも私の楽しみです。

このブログでは報告していませんでしたが、昨年12月に道外を旅行する機会があったので、三重県議会の常任委員会と、足立区議会の特別委員会も傍聴してきました。いずれ報告をしたいと思っています。

2017年02月21日

JR札沼線に対する個人的見解

ここ数ヶ月、JR北海道の動向と自治体の動きが北海道民とりわけJR不採算路線の沿線住民にとって話題になっている。特にJR札沼線(北海道医療大〜新十津川)は全道一の不採算路線。既にバス転換の話も出ている中で、住民が何を求めているのか、何を考えているのかは多くの人の関心事だ。

月形町は上坂町長が「現状維持」を事あるごとに強固に打ちだしていることから、町内での表だった議論は全くない。町長が対外的に方針を示すことはあってもいいが、同時並行で町民への説明と意見聴取(広報広聴)の機会は確保しなければならない。特に、JR側が札沼線沿線3町長(新十津川町、浦臼町、月形町)に(質問への回答書の形で)具体的な方針を示した昨年12月中旬以降に、町民説明会や懇談会を開催すべきだった。JR札沼線沿線の他の自治体(新十津川町、浦臼町、当別町)が開催しているのとは対照的だ。「対話のまちづくり」を掲げて当選した上坂町長、多くの町民が「対話」に期待し「対話」を望んでいる。

それにしても、町も町なら議会も議会だと思う。議会が「JR問題に関して、町から詳細な説明は受けていない」(「町民と議会との懇談会」での議員発言)と平然と言ってのけたことにも驚いた。JR問題は新聞紙上を賑わし、町内での年末年始の挨拶では必ず出てきた話題であったのに、最も情報源に近い議会が何も動いてこなかったとは! そして、そのことに疑問すら持っていなかったとは! とても残念だ。

JR札沼線問題に関して、月形町は町民不在のまま進んでいる。

さて、私はこれまでJR札沼線問題について個人的見解を問われる場面が何度かあった。その都度回答してきたが、ここに整理して記すことにする。

新聞紙上やSNSでは現状維持・存続希望の意見が多くを占めているが、私はそうは思っていない。別の見解、別の視点を示すことで、この地域にとって「何が問題で、どう解決するのか」という議論が活発化することを願っている。
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【JR札沼線に対する個人的見解】

私は、JR札沼線(北海道医療大〜新十津川)はバス転換を受け入れ、条件闘争をする段階にあると考えている。これは私が個人的に情報を集めた中で出した結論だ。

   私はJR札沼線沿線の住民だが、JR札沼線のことだけ、つまり地元の利益だけを考えて結論を出すわけにはいかないと思っている。鉄路は道内や国内をつないでいるのだから、北海道全体の視点で鉄路の行く末を考える必要がある。そう考えると、私の基本的な考えは、道の鉄道ネットワーキングチーム(WT)と近い(→ 報告書はこちら 概要は北海道新聞2月1日朝刊 → 写真は一部を掲載)。

鉄道の本来の機能(遠隔地間を高速で大量に輸送できる)を考えた時、北海道内の主要な都市を結ぶ幹線はたとえ赤字が大きくとも残すべきと考えるが、枝線・末線においては状況に応じて取捨選択する時期に来ていると思う。今ある鉄路を残せるものなら残したい。しかし、JR北海道に限らず、国も道も沿線自治体も財政が厳しいのは自明の理。限りある資金や資源を住民福祉の向上に使うためには、どこかを削りどこかに配分しなければならない。鉄路の必然性がなく、利用者の少ない路線の維持のために、貴重な資金や資源を配分できるほどの余力はもうないと思う。

私たちJR札沼線沿線住民は、すでに現実を受け入れているではないか?

JR札沼線は札幌を発着地として新十津川駅で折り返し運転をするローカル線だが、札幌〜北海道医療大までは電化され毎時2〜4本の電車が往復している。電化区間の乗降客数は道内でも指折りの優良路線で、札幌圏の住民の生活の足として必須の路線になっている。
一方、北海道医療大〜新十津川間はディーゼル機関車による運行で、北海道医療大〜月形までは2時間に1本程度(1日に下り8本、上り7本)、終着の新十津川までは1日1往復しかない。この運行ダイヤになったのはちょうど1年前である。
午前中に1往復しか走らない路線が日常の交通手段として利用できるはずもない。「日常の利用」を路線存続の決め手とするJRにとっては、本格的な議論の1年程前にすでに伏線を張っていたと言える。しかし、私たち沿線住民は大した抵抗もせずに受け入れてしまったのではないか。変更前には各自治体が各町民向けにダイヤ改正の説明をしたのである(月形町でも実施された)。

実際、ほとんどの町民はJRに乗っていない。

JR北海道は各駅毎の利用者数を丁寧に調べていて、JR主催の説明会や各町長への回答書ではそれらの資料が提示された。その数字から受ける印象は、私が利用するときに目にする乗客数(ほとんど乗っていない状況)と変わらなく、信用できるデータだと感じた。
また、主要駅(例えば石狩月形駅)の乗降客数の年次変化のデータもあった。数年来の乗降客数は横ばいなので「なぜ今、バス転換なのか?!」という存続支持派の意見も出てくると思うが、母体となるJR北海道の直近の状況(安全管理不備による事故多発、災害復旧)を勘案すると、切羽詰まった状況が見えてくる。鉄道ロマンの充足よりも、明日の食料をどう調達するのか的な状況になっていると容易に推測できる。

「JRを残してほしい」の真意は?

町民と話しをするとき「JRを残してほしい」と言われることがある。が、よくよく話を聞いてみると「公共交通(=JR)を残してほしい」という意味だと解る。今、実際にJRを利用している人達は自らの移動手段を持たない人で、公共交通がなくなることは死活問題である。だが、公共交通は「鉄道」でなくてもいいのだ。バスであってもタクシーであっても長期間キチンと運行されることが約束され、運賃が程々であれば利用する。計画的に利用できることが重要なのだと思う。「ほとんど人が乗っていないのに、それを残すためにお金を使うなんてもったいない」と普段から利用している人が言う。「日常の暮らし」の視点で考えれば当たり前のことだ。

「月形高校の存続」と「JR札沼線の存続」は連動しない。

月形町内とりわけ町や議会関係者とJRの話をすると、決まって月形高校存続とセットにされる。「JRがあるから月高生が札幌方面からも集まってきて維持できている」と。私にはどうも解せない。生徒本人も保護者も「鉄路」があるから月形高校に通うのか?
札幌方面から月形に通う際には当別駅での乗り換えは必須。電車から汽車に乗り換えるか、電車からバスに乗り換えるか・・・。今、通学に使える朝の便は2本しかない。乗り遅れたらお昼になってしまう。もしバスの運行で3本確保できたら、格段に便利になるだろう。月高に停留所を設ければ、当別で乗り換えるだけで学校まで直行だ。それに、バス運行の柔軟性を考えれば中型バスを導入し、通学時の月高生が分散して乗れるように工夫すればいい。例えば、早い便で通学する生徒には運賃補助を出したり、部活の朝練を推奨したり、受験用の朝授業を設けるのもいい。これまで以上に生徒に寄り添った学校運営につなげることもできる。
これまで「月高の存続」と「JRの存続」をセットにしてきたことで思考停止になっていたと思う。もっと月形高校の魅力をアップする方法を考えるべきで、町民の多様な思考の活用でできることはある。

JRは観光資源にはなるが、観光振興にはならないのでは?

「JRは観光資源になる」と鉄道ファンや存続を支持する人達は言う。確かに鉄道の走る風景は美しいし旅情もある。田舎の風景と相まって鉄道ファンが集まるのも理解する。ただ、それが地域を潤すための観光振興には繫がらないのではないか。
今回の問題をきっかけに、ネットで鉄道ファンなどのブログを色々見てみた。JR札沼線に想い入れを持っている人もいたが、その人たちどれだけ運賃を支払って乗ってくれているのかは微妙なところだと思った。撮り鉄は車でベストスポットに行くし、乗り鉄でさえも切符を求めて1区間だけ、1度だけである。今、必要なのは「鉄道によってお金を生み出す。鉄道によって地域が活性化する」ことであって、「鉄路が残る」のはその結果だと思う。

「JRの観光資源」を観光振興に結びつけるためには、地域にお金が落ちる仕組みがなければならないが、月形町の場合、それを受け入れられる飲食店や商店は本当に少ない。今「JR札沼線沿線3町長がバスガイドするツアー」をPRしているが、JRを利用するのは一部の区間のみで、基本は札幌のバス会社が企画するバスツアーなのだ。
観光資源を観光振興に結びつけるには、相当の仕掛けと労力が必要である。その覚悟や準備が自治体にあるのだろうか? 職員や地域おこし協力隊を配置しただけでは活性化できない。

以上が、個別具体的な事例も含めた、私のJR札沼線に対する見解である。
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JR札沼線問題は本来なら多くの町民が集まる公共の場で、様々な視点による議論で結論を導き出したい。だが今の月形町では情報格差が大きく議論にならないように思う。このことは先日の「町民と議会との懇談会」でも見て取れた。現職議員と議論しようにも危機感がまるで違っていた。前提となる基礎情報が全く共有されていないので話にならなかったのだ。

そこで町には、まず町民との広報広聴の場を持ってほしい。その際には以下の内容の情報を提供してほしい。

(1)JR札沼線に関する様々な協議状況の説明(JR、沿線自治体、道、国との協議)
(2)北海道の考え方の説明(鉄道ネットワーキングチームの報告書の解説)
(3)月形町としての基本的な考え方
(4)様々なデータの提示
   例)・JR北海道の経営状況
     ・JR札沼線の維持管理費の実態と推計(今後の予測も含む)
     ・JR札沼線を維持するための人員数(運行だけでなく維持管理も含む)
     ・JR札沼線の利用状況(各駅利用人数と年次変化等)
     ・JR札沼線沿線の人口推計
     ・JR札沼線(鉄路)維持経費とバス転換後の運行経費の比較
     ・地域交通維持のための交付税充当額(鉄道維持とバス転換の比較)
     ・月形町の財政状況と推計(今後支出が増大すると見込まれる事業の提示)
     ・その他、関連すると思われる情報

JR存続問題は例を見ないスピードで展開している。
地方自治、市民自治をめざす私たち町民は、当事者としてその議論に加わっていきたい。

2017年02月15日

頭と心と体をフル回転。女性農業者の力強さと輝き!【きたひとネットフォーラム2017&総会】

2月13日(月)、14日(火)は全道から女性農業者が集う「きたひとネットフォーラム2017&総会」でした。会場は札幌市で、1日目は北海道大学学術交流館、2日目は北海道庁赤レンガ庁舎です。今年のテーマは「アゲる」ですが、実質的には「経営継承」でした。

会員は(女性)農業者ですが、賛助会員には農業関係機関の方もいらっしゃるので男性も名を連ねています。当日は会員、賛助会員、一般など110人ほどの参加者で、男性の姿もちらほら。ご夫妻で参加されている方もいらっしゃいました。

今朝の日本農業新聞に初日のフォーラムの様子が掲載されていましたが、これは2日間にわたる「きたひと」のほんの一部。学びあり、共感あり、発散あり・・・。頭も心も体も(口も)フル回転した充実の2日間で、閉会時には明日へのエネルギーを満タンにしてパワーアップした参加者が全道各地に散っていきました。

1日目のフォーラムは「経営継承」を真正面からとらえて講演2本とディスカッション。佐賀県伊万里市からお招きした市丸初美さん(佐賀県農業士会副会長/株式会社百姓屋取締役)からはご自身の経営や後継者育成のお話しを、小林国之先生(北海道大学大学院農学研究院准教授)からはデータを使って経営継承の必要性と課題が提示されました。その後は会場からいくつかの事例発表があり、それらを含めてディスカッション。経営継承する側とされる側、第三者継承にあたっての課題など、いつものことですが予定時間では納まらない活発な意見交換でした。

佐賀県と北海道の経営形態や規模は全く違うのですが、農業を引き継ぐという視点で言えば同じ。農業を楽しんでいる親を見て子どもたちが自然に興味を持つことや、経営をガラス張りにして夫と妻さらには家族で共に考えるなどの話題が出る度に、「情報公開」「情報共有」など議会や行政の課題解決の手法と重なりました。結局のところ、今の日本に欠けているものは同じもので、そこに逃げずに向き合うことが解決への糸口になるように感じます。

さて、フォーラム終了後は、参加者の7割は参加する盛大で人気の懇親会。農家の母さんが求める「気取らず等身大」をコンセプトに、お料理も飲み物も雰囲気も役員さんが工夫をこらしたもの。会場のあちこちで1年ぶりの再会と近況報告が花開いたり、新しい出会いにご縁を感じたり… 開会の乾杯を皮切りに静寂なしの2時間が始まりました。その中でも毎年一番の盛り上がりは地域対抗戦!今年の種目は尻相撲。各地域代表者による一騎打ちを制したのは・・・何と空知代表の私! それ以降「チャンピオン」の称号で、声をかけていただけるようになりました(笑)

そして宴は2次会へ。1次会の半分は参加する2次会は全員の自己紹介あり、宣言あり、ダンスあり。未来を自ら切り拓く女性たちはパワフルで明るく楽しい役者揃い。休むことを知りません。ここでも頭と心と体がフル回転して、幅広くて深い絆が作られていきます。さらに3次会(これ以降は私には知るよしもないのですが)・・・ 

こんな実態を書くと「おいおい母さん、そんなことしてきたのか〜」と心配されるそうですが、大丈夫。みんな「情報公開」「情報共有」していて理解されていますから。男性がそうであるように、女性も同じように活動するのです。もちろん個人差はありますが、性別の差はそうないのです。固定概念で押し込められた「女性像」の息苦しさを打破するのも「きたひと」のテーマ。お仕着せでなく、自分に正直に望むものを手に入れた先が今の私たちなのです。

日付が変わって2日目の研修
会場を由緒ある道庁赤レンガ庁舎に移して、講義とグループワークです。まずは農林水産省・女性活躍推進室長の久保香代子さんから女性農業者をめぐる状況や様々な支援策などのお話しがありました。今話題の「農業女子プロジェクト」メンバーが「きたひとネット」に何人もいるので、親近感の湧く内容でした。

グループワークは「女性農業者として人間力を上げるには」をテーマに、SWOT分析法(目標達成のために、今ある「強み」「弱み」「機会」「驚異」が何であるかを考え整理する手法)を使って解決策を導き出します。最終段階のグループ発表では、世代ごとの特徴がよく現れていたのですが、一方で、個人の力を上げるには地域の力を上げることが必要ということは共通の認識でした。たった50分間で成果を出せたのは、日頃から問題意識を持って日常生活を送っている参加者たちだからこそ。年代別に構成された7つのグループ(60代×3班、50代×2班、40代×1班、20代&30代×1班)が、今の農業実態と同じというのも面白い現象で、「きたひとネット」が北海道農業界の一つの牽引役になる雰囲気を感じさせました。

1年に1度しか顔を合わせられないから「その日のために頑張る!」というのもあり、
これをきっかけにSNSで繋がり「遠く離れていても傍にいるよ!」の付き合いができたり、
別の場面で出会って「あら!」と驚いてみたり。

ゆるく、長く、広く、かたく、強く・・・
きたひとの「ネット」は全道各地に張り巡らされていきます。
今年は夏に札幌以外の場所で交流会を開催する予定があり、来年は創設10年目。
これからどんな風に展開していくのでしょう。楽しみです。

来年のフォーラムは2018年2月1日(木)開催です。ぜひ、ご参加を!

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