2020年03月12日

町長欠席のまま定例会終了/町長の病状・今後の課題【令和2年度第1回定例会】

今日は予算特別委員会の最終日。本来なら総括質疑を行うところ、町長欠席のため(事前協議に従って)総括質疑を行わず、討論なしで採決。6会計の新年度予算と関連議案を原案可決しました。
午後からは本会議3日目。予算特別委員会報告を受けて同様に全議案原案可決。会議案も議決して閉会しました。
 
本会議の冒頭、この日も町長が欠席するということで、副町長から「町長の容態とこれまでの経過」「新型コロナウイルス対策本部の運営」の説明がありました。
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《町長の容態とこれまでの経過》
 
■3月3日(火)定例会初日:朝の体温が36.8℃。平熱(36.2℃)より高く、鼻水、咳、悪寒があった。登庁後に町立病院を受診。医師から「風邪の初期症状。インフルエンザや新型コロナウイルスではない」と診断され、薬5日分と解熱剤5回分を処方される。そのまま自宅療養
■3月4日(水)〜6日(金)午前:自宅静養。体温36.1℃〜36.3℃で推移していたので・・・
■3月6日(金)午後:一般質問の答弁調整のために登庁
※3月7日(土)〜8日(日)については言及なし
■3月9日(月):普段通りの体調なので登庁
■3月10日(火)定例会2日目:朝、寒気と鼻水あり。登庁。定例会開会直前に本会議場で「お詫び」をしたあと自宅療養
※これ以降、朝と晩、副町長が町長に電話をして健康状態を確認している。
■3月11日(水)午前:ほぼ回復。ただ、体調が万全になるまで静養が必要と判断し、予算特別委員会を欠席
■3月12日(木)=本日。予算特別委員会最終日、本会議3日目:前日同様の体調。体調が万全になるまで静養するため欠席。(近日中に登庁できる見込み)
 
 
《新型コロナウイルス対策本部の運営》
 
3月2日(月)に対策本部を立ち上げたものの、本部長不在の状況が長く続き大変申し訳ない。本部長不在の時は副本部長(副町長・教育長)が指揮を執る場合もあるが、今回の場合、本部長(町長)は自宅療養で対応可能なので体制変更しなかった。この間、特段の問題はなかったと考えている。
 
 
《町長から町民と議員のみなさんへ》
 
自身の体調管理不十分のため、ご心配とご迷惑をおかけし大変申し訳ない。心からお詫びしたい。
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町長が一度も出席しないまま第1回定例会は終わりました。対応に苦慮しながらも、一応の審議をして全てを議決するなど、議会として最低限のことができたことは良かったと感じています。町長も快方に向かっているようで、そのことも良かったです。
ですが、課題が残りました。
 
■ 不十分な審議 ■
 
過去には桜庭町長が入院・手術をする際に、副町長が短期間職務代理を努めたことがあります。ただ、定例会に影響のない時期だったように記憶しています。
今回の場合、上阪町長は自宅療養で連絡が取れる状況ということで職務代理は置きませんでした。ですが、議会に出席できないので一般質問は書面回答、新年度予算審議は事業審査のみで総括質疑なしという異例の対応に。やはり充分な審議は・・・できなかったです。
 
新年度事業の意図や、事業採択の選定基準、今後の月形町の方向性など、執行方針や予算書から見えてこなかった部分がいくつもあります。これから機会を見つけて質していきたいと考えています。
 
 
■ 情報公開の重要性 ■
 
北海道新聞(3月4日)に「町長が体調不良で議会欠席」と掲載以降、町民から「町長さん大丈夫?」「もう議会に出てるのかい?」などと声をかけられることが多かったものの、キチンとお答えできない状態が続いていました。そんな私の態度に、不安を感じた町民の姿が印象的でした。
 
定例会最終日になって初めて「町長の欠席理由(容態と経過)説明」があり、ようやく状況がわかって一歩前進ですが、もし最初から充分な説明があったなら・・・。
もしも私が町長とおなじ立場なら・・・ これまで通りに「情報公開」を旨として行動しよう。公人は透明性と公平性が何よりも大事だ・・・と強く思いました。
 
 
■ 危機管理 ■
 
町長の病状経過と対策本部の運営状況などの説明を聴いた上で、「月形町の危機管理」に対して強い疑問と課題を感じました。何をもって「体調回復」とするのか、薬の効果効能の見極め、新型コロナウイルス感染症の科学的理解とその対応、社会的な動向など、冷静に論理的に判断できていたのか・・・。最大限の危機管理意識が必要な今だから、不安を払拭できなかったことが残念です。

2020年03月11日

3.11 東日本大震災から9年

午後2時46分、議場で黙とうを捧げました。
 
今日が近づくに従って当時の生々しい映像を見る機会が増え、否が応でもあの頃のことを思い出します。当時、私はマスコミ報道でしか津波被害や原発事故を見ていないのに、今でも背筋がザワザワするような恐怖感と不安感を思い出します。そう考えたら、あの被災現場にいらした方々がどんな想いで今日を迎えられたか・・・ 
 
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに
被災されたみなさんが一日も早く日常を取り戻せますように
 
今朝の北海道新聞に「南三陸ホテル観洋の語り部ツアー」が大きく取り上げられていました。そう、これは昨年11月のマニフェスト大賞で同じ部門の最優秀賞を受賞された(株)阿部長商店の活動! 表彰式でご一緒させていただいた、女将の阿部さんと語り部の伊藤(俊)さんを思い出して、なんだか懐かしくなりました。
さらに、午後8時〜放送されたNHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 “復興ハイウェー” 変貌する被災地」を見ていたら、ここでも(株)阿部長商店(水産部門)が取り上げられていてビックリ。
 
今日は三陸とご縁を繋ぐ日だったのですね。
いつか行かねば。
 
同様に、ご縁を感じたのは・・・
東日本大震災は「危機管理」が大きく問われました。そして今、新型コロナウイルス対策での「国の危機管理」「町の危機管理」。不思議と繫がっていきます。

2020年03月10日

混乱と落胆と失望・・・ありえない現実【令和2年度第1回定例会】

今日から予算特別委員会。1週間ぶりに全議員と町側とが本会議場で顔を合わせました。(途中、議員だけの全員協議会や議会運営委員会は開催しています。)
 
予算特別委員会の前に本会議2日目が開かれ、議運委員長から日程変更の報告がありました。・・・ 問題はそのさらに前。
 
(初日に体調不良=発熱と風邪の症状で欠席し)今だ微熱と鼻水の症状がある町長が、マスク姿で開会前の議場に現れて「お詫び」のご挨拶をしたのです!!!!!
 
なぜ、風邪症状のある町長が議場に入ってくる?!
 
私が混乱し落胆し失望したのは、風邪症状の人が目の前にいることではありません。月形町のトップである町長の「絶大な権限を持つ人の無自覚さ」と「危機管理意識の無さ」を目の当たりにしたから。そしてそれを許している役場組織と議会の「危機管理能力の欠如」も。

※ 町長は挨拶後すぐに議長に促され退出。会議は欠席。
 
今、国を挙げて新型コロナウイルス対策に注力している時です。感染を広げないために、感染しているかどうかは関係なく「発熱や風邪の症状がある人は外出自粛」と呼びかけ、学校を休校にしたのは、行政=国・道・町です。
その結果、子ども達は朝晩検温し1ヶ月以上も自宅で過ごすことになり、様々な事業所が人のやりくりに困り、飲食店はキャンセルが相次ぎ死活問題になっているのです。
こんなに多大な影響を与える決定をしたのは町長です。(町長本人は「国や道の要請」であって、自分は決定していないと思っているかもしれませんが、制度上、自治体のことは自治体の長=町長の判断と責任なのです。) 町長自ら、町民に課した規制を破って行動しているなんて! 絶句です。
 
さらに、一般的に感染症は、症状がある時に感染力があるので「休むように」と言われるのです。新型コロナウイルスが広がっている今は「自宅療養」が徹底されています。それなのに、微熱と鼻水の症状があると自覚しているのに、(昨日)多くの職員が働いている役場で打ち合わせをし、(今日)議会に顔を出して挨拶をする???
 
万が一町長が新型コロナウイルスに感染していたら、役場も議会も完全に機能停止です。何のために対策本部を立ち上げ、全員マスクを着用し、清掃担当者は消毒を欠かさないようにしてきたのか。全てが台無しになる行為です。
 
 
本会議1日目(3月3日)町長が欠席した際、私はブログに「町長は発熱と風邪の症状がある」と書きました。このことに対して副町長から「なぜ、発熱と風邪の症状があると書くのか。道新記事のように体調不良ではダメなのか。新型コロナウイルスが流行している時に不安をあおっている」「多くの人から問い合わせがあり迷惑している」「様々な問合せの声に、町長は落ち着かなくて身体が安まらない。療養もできない」と抗議がありました。
 
私は「町長の欠席により議会日程や一般質問の取り扱いが変更になるなど大きな影響がでた。それは町長に発熱と風邪症状があったからで、町長不在が長引くことや最悪のケースも頭に入れた対応を考える必要があった。それを説明するためには体調不良でなく発熱と風邪症状と書く必要があると判断した」「町長は公人。透明性と説明責任が求められる」と反論しました。
 
3月3日のブログを書いた当時、私は《町長は、議会を欠席することが危機管理上最善と判断して実行した》と思い込んでいたので、正確な症状を書くことで町長の判断を後押しできると考えました。
だから、もし外部から問い合わせがあったら「発熱や風邪症状があれば町長であっても自宅待機する。それでも役場機能は問題なく維持できているので、危機管理体制が整っている」と返答すればいいくらいに考えていました。
 
でも現実は・・・ 町長は全く危機管理意識がなく、権限を持っていることにも無自覚だったということです。そして、役場組織も議会も同様に危機管理能力が低かった。危機管理には、想像力と構想力と一線を守る強い意志が必要ですが、どれも中途半端だと感じました。

2020年03月09日

ズレを直さなきゃ【3月8日は国際女性デー】

昨日は「国際女性デー」でした。ジェンダーに関する様々な記事や、シンボルのミモザの花(→写真はミモザ柄の生地)を目にした人も多いでしょう。私は、世界や日本各地で活躍する先輩方の経験談や課題提起に触れ、共感したり勇気をもらったり。
 
議員をやっていると政治世界がいまだに「男性標準」になっているのを強く感じます。標準だから、そこから少し違うだけで異端に見られたり問題視されたり。長らく使ってきた「標準」だけど、その「標準」がズレているってこともある。
というか、もうズレてる。そのことを声にだして変える努力をしなくちゃなあと、強く思った3月8日でした。
 
__。__。__。《以下、一部抜粋引用》__。__。__。

《子育てと両立「してません」 男性市長には聞かないのに》
朝日新聞デジタル
(有料会員限定記事 国際女性デー DearGirls)
配信/2020年3月8日 15時00分 一部抜粋
 
 3月8日は国連が定めた「国際女性デー」。世界経済フォーラムが昨年末に公表したジェンダーギャップ(男女格差)ランキングで、日本は世界153カ国中121位と過去最低の順位でした。影響したのは政治分野での女性の少なさ。進出を阻むものは一体何? 市長1年目、2代目女性市長、初の女性市長、独身、子育て中、専業主婦から国会議員――。多様なキャリアを持つ兵庫県の女性市長3人が語り合いました。
 
■○中川(宝塚市長) いまだに当選したら横で妻が花束持って頭下げるじゃない。あんなのやめさせないといけない。稲村さんのところは?
○稲村(尼崎市長) 夫は出てこないです。でも、女性候補の夫が選挙に顔を出さないより、男性候補の妻が出てこない方が風当たりが強い。ボランティアが応援しているのに、家族が何やってんねんというのがある。うちは幸いないです。
 
■子育てと仕事の両立を言われるけど、男性も両立していないってことですよね。よく「どうやって両立しているんですか」と聞かれる。「両立なんてしていません」と言っているんですけど、両方やっているのは事実です。どうやるかは、いろんなやり方がある。うちの夫婦もその時々でバランスがある。
 
■○中川 (政治の世界に)女性が増えれば男の人も楽になる。9割が男性でいろんなものが決められていくと、暮らしが離れていく。きっと社会は変わると信じて、まずは自分が出てみようかという環境を作りたいね。

■人間誰しも、いろんなポストについたりいろんな仕事経験をしたりしていくなかで、成長していく。それが当たり前なのに、女性だけ「女性初の○○」になったとたん、最初から完璧であることを求められているところがある。女性だってスタートを切ったところから経験を積んで成長していくわけなので、「自信持てないけど」「自信ないから」じゃなくて、やることでできるようになっていく。男性はそうしてるんですよ。
 
■全国知事会、全国市長会、全国町村会によると、女性首長の数は2020年2月27日現在、知事は47都道府県で2人(4・3%)、市長(特別区含む)は815区市で26人(3・2%)、町村長は926町村で8人(0・9%)にとどまる。

2020年03月07日

あら! え?【月形町議会・令和2年度第1回定例会に関連して】

3月5日発行の町報「花の里つきがた」3月号が今朝、町内会を通じて届きました。目を通していたら・・・「あら! え?」と思うことが2点。
 
■1/23 月形高校生が町議会に質問(!?)
記事には「主権者教育の一環として、月形高校3年生が町議会へ除雪サービスの向上や他の町と比較して月形の良い点や課題などを発表しました。選挙権の引き下げにともない、地方自治に関わり、考える機会となりました。」とあって・・・あら! うちの議会がこんなことをやってたの? 記事で初めて知りました。
写真には議運委員長と常任委員長が写っているので、委員長対応だったのかもしれないけれど・・・どんな内容だったかの報告はないし、議会活動としての記録も目にしていない。どうなっているの?
 
高校生からの提案を議会としてキチンと扱うためには、役職議員だけで共有しててもダメだと思うんだけれどなあ・・・。もっと風通しが良くなってほしい。

 
 
■夜間送迎ハイヤーの乗り方(!!)
JR札沼線廃線(今年5月7日)を前に、4月1日〜JR代替バスが走り出します。その最終便が現状より1時間早くなることへの対策について、去年10月常任委員会、12月の一般質問(東出)と全員協議会などで議論していて、最後の方に「夜間送迎ハイヤー」運行案も出てきたのですが・・・まだまだ決定事項だとは思ってませんでした。

3月3日の定例会1日目の令和元年度補正予算・債務負担行為にこの事業(450万円)が掲載されていて議員から疑問の声が上がり(質疑は私だけでしたが賛同の声多数)、事業詳細を予算特別委員会で議論することに。

3月3日の議会でそんな議論をしている事業が、3月5日発行の町報とともに決定事項のように町民に配布されている・・・ う〜ん、ちょっとマズイでしょ。どうしてこうなっちゃうの?
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《説明》
JR代替バスは運転手の労働時間等の関係で、最終便を1時間早めるしかない。しかし(少人数ではあるが)現行の最終便を利用している町民がいる。なので「何とか対処すべき」と議会から要望をしていた。そこで町は「町がハイヤーを借り上げ、これまでと同じ最終便を利用する定期券保持者に対し、無料で予約運行する」とした。町の案では
①予約は最大4人まで。それ以上には対応しない。
②平日のみ。
③定期券保持者と一緒に定期券を持たない人が乗車を希望しても乗せない。(予約もできないし、その場で空席があっても乗せない)
④当別駅〜月形駅までの夜間ハイヤー代は約8千円。平日のみなら年間260日。普通にタクシーを毎日利用しても210万円。(予算では事業者と450万円の定額で契約予定)
 
夜間送迎ハイヤーの運行はいいと思うが、今の形態では利用実態に合っていないばかりか、費用負担の仕方(というか、事業の設計が)不適切と考える。もっと議論すれば、費用対効果と利便性の上がる方法を模索できると思う。こここそ議会の出番

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