2018年06月14日

ホンネはどこで?【月形町地域公共交通活性化協議会・傍聴】

昨日(6月13日)午後、月形町地域公共交通活性化協議会(=町内の公共交通をどうするのかを話し合い、新しい交通体系・交通網の計画を作る会議)を傍聴してきた。

この協議会は法定協議会(=条例で位置付けた会議)として今年2月に発足。今回が実質的な協議の初回。もっとも、委員29人のうち10人は4月の人事異動により変更になり、新たに近隣の浦臼町職員と当別町職員も加わったので初顔合わせの雰囲気だった。

会議は
1)月形町地域交通網形成計画の策定スケジュールの確認
2)月形町の公共交通の現状調査・課題等
3)住民アンケート(案)
4)部会の設置と委員の選出

という内容だったが、委員からの意見や質問などの発言は皆無(1度だけ町職員委員から要望が上がったが・・・)。協議会と言いながら、町からの提案を承認する機関のようで、とても不安になった。

以下、詳しい内容と私の意見等を記す。
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■1)月形町地域交通網形成計画の策定スケジュールの確認
《内容》
町民アンケート(7月)、バス・JR・タクシーの利用実態調査(7月)、ワークショップ形式の住民意見交換会(9月下旬〜10月)、課題分析&第2回協議会開催(10月)、計画素案作成&第3回協議会(12月)、計画案作成&第4回協議会(2019年2月)

《ゆみこの視点》
今年度末に計画策定するためのスケジュールはとてもタイト。こんな短時間で実態が把握できるのか不安。というのも、特に公共交通を必要とするのは降雪期。7月のアンケートや調査では全体像が見えないと思う。また、ワークショップ形式で町民の意見を聞くのは良いが、その開催時期が9月下旬〜10月とは! その時期はちょうど稲刈りの最盛期。農家でない人も何かと忙しい時期に住民が集まるのだろうか? これでこれから先の地域交通網が決まってしまうのかと思うととても不安。

■2)月形町の公共交通の現状調査・課題等
《内容》
計画策定までの調査や集計は「日本データーサービス株式会社」が実施。国勢調査を元にした住民情報の分析のほか、これから行う各種調査やアンケートの概要が示された。

《ゆみこの視点》
最初に示された「月形町における人口変動」で「月形町の高齢化率は32%・・・」と、国勢調査データを元にしていたことに驚いた。国調には月形刑務所の受刑者(生産人口世代の男性1000人)が含まれ実態を反映していない。高齢化率はすでに41%。委員には町民以外の人も多く、危機的状況の共有が前提だと思うのだが・・・

■3)住民アンケート(案)
《内容》
移動手段の現状調査が主。さらに「JR札沼線存続の場合」と「JR札沼線廃止の場合」と続く。親族の場合の設問は準備されていたが、廃止の場合の設問は現在検討中とのこと。
これに、北大の岸邦宏先生が考案された心理学に基づくアンケートも加えられる。

《ゆみこの視点》
示されたアンケート(案)は町民の現状を聞く内容が多いが、新しい交通網が本格化するのは数年先。その時にズレは出てこないか? デマンドバスについての簡単な説明があるがイメージできないと思う。このアンケートから何を導き出すのか、分析が難しいと感じた。

■4)部会の設置と委員の選出
《内容》
協議会は29人で構成され公開の場なので議論がしにくいとのことで、一部の委員(16人)だけによる非公開の専門部会を設置し、協議会の前に少人数で議論する。

《ゆみこの視点》
今回設置される部会は「幹事会」のようなもの。少人数で非公開にしなければ議論できないのだろうか? 
そもそも、協議会の進め方がイマイチだと感じた。総論的な資料を出して「みなさん、どうですか?」と聞いても意見が出るはずもない。全体像を説明したあと、特に重要な部分について掘り下げた話題と資料を提供し、個別具体的な議論から全体像に結びつけるようなファシリテーターが必要だと思う。結局、見えないところで決まっていくのかと思うと悲しい。

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