2017年12月11日

【債務負担行為:塵芥収集及び衛生センター管理業務】傍聴記(4)これで終わり

ここまで問題点ばかり指摘してきたが、良いこともあったので書き残しておきたい。
「塵芥集および衛生センター管理業務」つまり「ゴミ収集と処理」のお話し。

月形町の一般ゴミ(家庭系・事業系)は、以前は町単独で処理(市街地を中心に収集を行い、町内の最終処分場に直接埋立)をしていた。ゴミは有料化されていて1枚40円のゴミ券を市販の袋に貼って出す方式(≒1ℓ1円)。資源ごみ(プラ、ビン、缶、紙、布・・・)は無料。

3年前に広域処理(岩見沢市+美唄市+月形町)への移行を機に大きく変更。岩見沢市に大型焼却炉を建て、生ゴミを含む燃えるものは焼却炉へ運び、燃えないものは町内の最終処分場へ。収集範囲も町内全域に拡大した。指定ごみ袋(1ℓ2円)になり、料金は平均2倍に上がった。資源ごみは無料のまま。

ここから本題。

町単独処理していた当時、ゴミ収集と衛生センターの管理を年間約3000万円で毎年委託(一者特命随意契約)していた。広域化に伴って岩見沢市の焼却炉までゴミを運ぶことになり、また収集範囲を町内全域にしたことから、パッカー車と人員を増やすことに。一般競争入札により約6000万円/年×3年間で業務委託契約を結んだ。そしてその契約が今年度末で切れる。

次期3年間の契約に向けて担当課は事業を見直した。
●ごみの減量化が進んだ(ゴミ料金が倍になったことで分別が進んだ。高齢化と人口減でゴミ排出量が減った)ことで、1度に移動できるパッカー車の距離が伸びた。
●パッカー車が1台休むことも可能になった。
●当初の人員(常勤9名+非常勤9名)から常勤9名に減らしても、業務時間内に仕事が終わることを確認した。

このことから、次期契約は5000万円/年×3年とし、その債務負担行為(予算をとっておく約束)が一般会計の補正予算の中で説明された。

何とすばらしい!! 

町民と行政の努力によって、かかる経費を削減できたとても良い事例だと思う。今回は債務負担行為なので契約金額の上限を定めたが、実際の入札ではこれより安くなるだろう。(3年前の債務負担行為時には6500万円/年で予定していたが、入札で6000万円/年に。)

先日の恵庭市の住民協議会でまさしく議論になっていたところで、月形町は1つの事例になると思う。(まあ、経費が安くなったからといって町民の負担額を減らすわけではないが、町の支出が抑えられれば他に使うことができるのだから、回り回って町民のためになるのだ!)

私は傍聴席で嬉しい想いでいっぱいだったが・・・

金子議員が質問に立ち「こんなに急激に上限を下げたら従業員にしわ寄せが行くのではないか?」「こんなに減額できるという根拠は?」等と減額に異を唱え、責め立てるような発言が続いき、担当課長は悪いことでもしたかのような雰囲気になってしまった。

この件に関し他の議員は誰も発言しなかったが、もし私が発言できたなら担当課長の説明に納得したことを表明したかったし、こういう結果なら3年前の契約金額が妥当だったかの質問もしてみたかった(あとで確認したら、当時は分別方法や収集システムの変更があって、それなりの人員は必要だったとのこと。なるほどと納得できた)。

今回の件は、目の前の金額云々というより「行政の流れ」を掴めているかが鍵だと思った。新人議員だと難しいだろうけれど、何期も努めている議員は過去の経緯も知っているはずなのだから。

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