2014年01月25日

その1)町民の関心は高い!【これからの月形町の幼児教育を考えるための勉強会】

20140124a.jpg以前ご案内しました、保護者(月形の幼児教育を考える会)が主催する『これからの月形町幼児教育を考えるための勉強会』が、1月24日(金)午前10時から、町内多目的研修センターで開催されました。

会場には、小さなお子さんを持つ保護者(ほとんどがお母さんですが、お父さんやおじいちゃん、おばあちゃんも)と、この問題に関心のある町民(一般、幼稚園関係者、保育園関係者、民生主任児童委員)、そして議員(金澤議員、金子議員、大釜議員、私の4名)など約30人。他に、役場から説明員等で6人と主催者4人、そして就学前の子ども達も10人以上。実に50人以上が集まりました。町民の関心の高さがうかがえます。


さて勉強会は、代表の挨拶から始まりました。
■この会を主催するのは、幼稚園が閉園することを知り、12月の議会を傍聴しに行った時にたまたま出会った4人。みな幼児を持つ母親。
■議会では幼稚園閉園後の幼児教育について何も決まっていないことを知った。その後、自分たち自身が子どもを預ける施設について何も知らなかったことに気付き、「月形町の幼児教育を考える会」を作った。
■私たちの知りたいことは、同じ立場の保護者や未来を案じる町民のみなさんにも関係することで、共に学び、考えていくものではないかと考え、この場を企画した。


このあとは主催者側が事前に役場に提出した「質問項目」によって進められました。

以下、質問項目と役場の回答、質疑応答や意見などの要点を記します。
そのあと、各項目毎に私の感想と問題点を提起しています。

このブログを読んだみなさん、当日参加者のみなさん、コメントなどお寄せください。
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【月形町の幼稚園教育の現状】
・・・大谷幼稚園閉園までの経緯と、月形町の今後の対応について役場から説明
※閉園までの経緯は、既にこのブログや活動報告書No.11にも掲載しているので省略。
 また、町報お知らせ号(平成26年1月20日発行)に記載されているとのこと。

■「今後の幼稚園教育の場」について、今年3月をめどに方向性を出すべく、役場内で検討中。
・町内には3つの幼児施設がある。
 (私立幼稚園1、公立認可保育園1、町民入園不可の認可外保育施設1)
・月形町も少子化の影響で幼児数は減少。
 共働き世帯の増加等で保育園入所対象者が増加、幼稚園入所対象者は減少。
 現状では新たな幼稚園経営は難しいと思われる。
   ↓
 公立で複数の幼児施設を持つこと(例:公立保育園と公立幼稚園)は難しい。
 今後は既存の幼児教育施設を中心に展開しいていかなければと考えている。

Q 議会で言っていた「保護者の意見を聞く会」は、いつ開催されるのか?
A 日程は決定していないが、今年度中に実施する方向で。


《ゆみこの視点・・・感想と問題提起》
◆経緯の説明では、平成25年11月の大谷幼稚園閉園正式決定以前に、大谷幼稚園側と理事者が8回程度話し合いの場を持ったとのこと。理事者の認識が変わったて来ているのを感じた。

◆月形の幼児数は減少しているというものの、保育園は定員(40名)の2割増しの枠の中で運営している。また大谷幼稚園も平成20年頃は全園児数が10数人だったものが、今は30人近くになっている。月形刑務所増設による若手刑務官の増加の影響もある中で、月形町の現状に一般的な「少子化」を当てはめて良いのか、疑問が残った。

◆現状認識でもう一つ疑問点アリ。
「共働き世帯の増加等で保育園入所対象者が増加、幼稚園入所対象者は減少」
保育園入所対象者は「保育に欠ける」状態として数値化できるが、幼稚園入所対象者は必ずしも「保育に欠けない幼児」だけではない。たとえ保育に欠けていても、学校教育法による幼児教育の場を希望する保護者は幼稚園に入園させる。同様に、保育内容が気に入って(あえて)認可外保育施設に預ける保護者もいる。また、国の基準と同じ(高額な)所得割の保育料を嫌って幼稚園に入れる場合もある。
現代の幼児保育ニーズは明らかに過去のものとは違ってきている。そこの所を取り違えないことが重要で、この問題の解決のためのポイントだと考る。

◆3月に方向性を決定する=3月議会に諮られる=3月冒頭には議案提出。よって、方向性の決定までには1ヶ月程しかない。この状況で「保護者の意見を聞く会」の日程が決まっていないことに不信感を覚える。「意見を聞く会」が「決定を説明する会」でないことを切に望んでいる。保護者を裏切らないで!
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【幼稚園・保育園・こども園、認可外保育施設の比較】
・・・各施設の違いを資料によって説明。
※内容はおおむね活動報告書No.11に掲載されているので省略
◎平成27年度から『子ども子育て支援新制度』により、
・認定こども園の型(新たなタイプの幼保連携型の追加)、保育料や定員等の中身、
 国の財政措置(国からの施設への補助)制度がかなり変わる。
・詳細は平成26年秋頃には明らかになるだろう。

Q 月形町に新しい幼稚園はできるのか? 大谷幼稚園の建物はどうなるのか?
A 現状で新しい幼稚園開設は考えにくい。
 園側から町に「園舎を寄付する」意向が伝えられているが、町が受けるかは検討中。

Q 花の里保育園は大谷幼稚園閉園後の受入先になるのか?
A 可能性はあるが、決定していない。

Q 町外の幼稚園に通うことはできるのか?
A 希望する幼稚園側が了解すればOK。既に通園している人もいる。
  ただし通園方法は幼稚園側の指定による。

Q 現在町民入園不可の「わくわくの杜(認可外保育施設)」に入園できるのか?
A 「わくわくの杜」側の方針として「大谷幼稚園がある限りにおいて、少ない子どもを分散させない」という考え方。平成28年3月までは今まで同様、月形町民の入園は認めないと説明されている。

Q:会場から)平成26年度3歳児は大谷幼稚園で卒園できず教育が途切れてしまう。不安がある。教育が途切れないよう「わくわくの杜」に最初から入れたいが可能か?
A 「わくわくの杜」側は、大谷幼稚園の運営のことも考え、開園中は受け入れたくない意向。町の方針としても、今まで60年間頑張ってきた大谷幼稚園の運営について最大限の応援をしたいという考え。平成28年3月までは大谷幼稚園を第一に考えたい。
町は平成28年3月以降の幼児教育の新しい場を責任を持って作っていく方針。過渡期のお子さんには迷惑を掛けるが何とか理解して欲しい。今のところ、大谷幼稚園の経営を何とか成り立たしていきたいという方針。

《ゆみこの視点・・・感想と問題提起》
◆各施設の違いを比較した資料は大変わかりやすく、理解しやすかった。もし今回不参加で勉強したい方は、ぜひ役場に資料をもらいに行って欲しい。役立ちます。

◆一方、子ども子育て新制度にともなう制度変更の詳細は、今はまだ決まっていない。なので曖昧な点が多く、イメージがつかめなかった。参加者も混乱したと思う。その中で説明を求められる担当者も苦労していたのは察するが、それ以上に保護者の不安は大きく、一刻も早く確実なものを提示しなければならないと感じた。
こんな状況になると、今更ながら大谷幼稚園の閉園があと1,2年先であればどんなに良かったか! 閉園正式決定前に調査を進めていれば、延長の選択肢もあったのに・・・もどかしい。

◆大谷幼稚園の運営を考える町の立場を理解できないでもないが、そうであっても、まず第一は「子ども」でなければならない。優先順位を間違っている。
通常、入園した子ども達が全て卒園できるように閉園時期を決めるし、同時に募集停止も行う。今回の場合は特殊で、大谷幼稚園が慣例的に閉園を進めれば今年の春にもあぶれる幼児が出てしまう、だから、閉園を決定しながらも入園児を受け入れるというウルトラCを行ったと、私は考えている。そのような状況なのに、「大谷幼稚園の運営が第一」となるのだろうか?
大谷幼稚園も幼児の教育機関であり、子ども達を第一に考えているのではないだろうか?
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まだまだ勉強会は続いていますが、長くなったので・・・つづきは《その2》

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