2013年10月30日

ワールドカフェ初体験! 固定概念の脱却はできたか?【北海道自治体学会フォーラム in のぼりべつ】

20131026e.jpg登別の紅葉は今が盛り。

毎年秋に道内持ち回りで開催される北海道自治体学会のフォーラム。今年は先週末の10月26日(土)に登別市のカント・レラ(登別温泉中学校跡地を利用した文化交流館)で開催されました。

今年のテーマは「固定概念からの脱却をめざして! 〜夢を現実にする術を教えます〜」。基調講演と事例報告、そしてワールドカフェがフォーラムのメニュー。

ワールドカフェ?

グループで話し合うみたいな漠然としたイメージでしかなかった私。今回が初体験。

実際は手法が確立されていて、自然で気軽な会話が弾むお茶会の雰囲気を持ちながら、テーマを追求できるよう多種多様な考えが繫がる工夫がなされ、最終的に参加者みんながインプットもアウトプットもできて満足感を得られる場、それがワールドカフェでした。

具体的には、
まずランダムに配置された4人が1テーブルを囲みます。テーブルには模造紙と水性マジック、そしてお茶とお菓子(チョコや飴)。全体を見渡せる位置にファシリテーター(案内役)と掲示板。

では、スタート。
第1ラウンドは[テーマの探求]で20分間。出されたお題「今日の基調講演や事例報告を聞いて、思ったこと、考えたことはどんなことですか?」について自由に話し合います。その時、各自1本ずつ水性マジックを持ち、模造紙に会話の中で気になることを書き留めたり、絵を描いたりして会話を記録していきます。ここで重要なのは「自由」。何事も強制されることなく、書いても書かなくてもOK。あくまでお茶会の雰囲気で。

第2ラウンドは[アイデアの他花受粉]。次の20分間はメンバーを入れ替えます。この時1人はテーブルに残り、最初の会話の内容を新しいメンバーに伝えます。また新たに加わった3人もそれぞれの会話の内容を伝えてから第2ラウンド開始。次のお題について自由に話し合います。

第3ラウンドの20分間は[気づきや発見の統合]。全員最初のテーブルに戻り、第2ラウンドで話し合った内容を伝えあってから最後のお題「固定概念から脱却するために、今、私たちにできることは何ですか?」に突入。ここまで来ると、これまでの様々な会話からイメージが膨らみ、各自到達点が見えてくる感じです。

そして最後は[全体の収獲と共有]。参加者各自が第3ラウンドで導き出したことをA3の紙に書き留めます。全員が起立し、その紙を胸の前に掲げて(相手に見せるようにして)会場内を歩きながら意見交換していきます。同じテーマだったのに、テーブルや個人によってそのとらえ方や結論はまちまち。へ〜、なるほど〜の連続でした。

なお、今回のワールドカフェのファシリテーターは、(株)アムリプラザ代表取締役 岡山洋一氏。時間と人数の関係で今回は上記の手法だったのですが、最後の意見交換などは様々な方法があるそうです。また、ラウンドとラウンドの合間や休憩時間には音楽が流れるなど、和やかな雰囲気づくりの工夫がありました。

さて、私の固定概念脱却のための方策は・・・「固定概念から脱却するという強い意志を持ち、周りに伝える(行動する)」というもの。第3ラウンド終了時点では、これしか考えつかなかったのですが・・・

他の人の紙を見ていると「褒める」「ハート・愛」「楽しむ」「笑う」等々、ぬけ感のある言葉が書いてありました。

あ〜、そうなんですよね。私は私の殻(固定概念)からぬけ切れてなかった!!

新たな気づきがあっただけでも、大収穫。それに同じテーブルのみんなと会話が弾んだのも楽しかったし、大満足。(写真の表情からも満足具合がわかるでしょう。)

ワールドカフェ、なかなかいいです。
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【北海道自治体学会フォーラム in のぼりべつ】はワールドカフェ以外にも

《事例報告》が3つ。
■自治体業務カイゼンへの挑戦 〜山形市の事例から〜
  山形市役所総務部行革推進課行政経営係長  後藤 好邦氏
■登別観光の現状とその「カイゼン」
  御やど「清水屋」代表取締役        岩井 重憲氏
■行政が変わる。地域が変わる。
  室蘭工業大学准教授            永井 真也氏
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《基調講演》
「自治体職員とかけて、支え愛と説く、
 その心はネットワークづくりでしょ!」
  関西学院大学専門職大学院
  経営戦略研究課教授 石原 俊彦氏

●公共の第1の担い手は「民」
・・・税金を投入しなくても独自に採算をとって提供できる公共サービスがいっぱいある。
●まちづくり=公共サービスの質と量の充実
●国も自治体も歳出削減し、身の丈にあった規模に縮小していかなければ!!
●監査委員報告書はおもしろく、中身がわかりやすい。これを活用しないてはない。
●パートナーシップで大切なのは、
 情報公開(求められて示す)のではなく、情報開示(自ら示す)。
●一個主義からシェアード主義へ
・・・機関等の共同設置OK。(施設のシェア、職員のシェア、ノウハウのシェア)
●研修は、知識+人脈づくりをセットで。ネットワークづくりは発想を生む。
●内発的な改革は知識や発想に限界がある → ネットワークを活用。
 (中の人間だけでは改革できない。外圧的では実現できない)
●これからは【まちづくり】より【地域づくり(少し大きな範囲)=水平補完】
●自治体は競争しなくていい(民間とは違う)
 =情報やノウハウを交換できる。教えられる。

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