2013年02月28日

「議会の会議は、これを公開する」は何を意味するのか?

いつも「ゆみこの日記」を読んでいただき、ありがとうございます。

写真は「プラタナス」の実です。月形小学校の校庭、国道沿いで見かけました。
プラタナスは「鈴掛(すずかけ)の木」の和名もあり、鈴のような形の実がとってもかわいいです。
大木なので、立ち止まって見上げたら雪の綿帽子をかぶっていて、ほっこりした気持ちになりました。体も心もほぐれて、前向きになりますよ。


さて、今日は標題からして「カタソ〜」と思われるでしょう。それに、どちらかと言えば、固くて長い文章になってしまう私。
あ〜、なので頑張って軟らかく書きますので、どうぞお付き合いください。
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みなさんは「議会の会議は、これを公開する」という原則をご存じですか?

このことは地方自治法115条に明記されていて、議会運営の基本。
なぜ公開が必要かと言えば「住民の意思がいかに議会に反映しているかを広く住民に知らせるとともに、議会を監視させて、常に議会運営が公正に行われるようにする」ため。(議員必携より)

つまり、私たち議員や議会、あるいは議会の審議・議論の対象である行政(役場の仕事、理事者行為)がキチンとやっているかどうかを、町民のみなさんにチェック・評価してもらうために設けられた原則なのです。

「そんなのわかってる〜。どこの議会だって、本会議を公開しているじゃないか。」

確かにそう。どこの議会だって本会議は傍聴できるし、報道機関も入れる。議事録も文書で公開するは最低限の行為。インターネットでの公開や、本会議そのものを動画でオンデマンド放送しているところまであります。

でも、議会は本会議だけで成り立っているのではないんです。最終決定(議決)は本会議ですが、役場の仕事の中身を調べるのは「委員会」ですし、より細かな部分の審議や情報交換がなされるのは「全員協議会」や「議員協議会」。最近は「議会報告会」なども催されています。

本会議だけが公開されれば、それでOK?

この条項の主旨は、「住民の意思がいかに議会に反映しているかを広く住民に知らせるとともに、議会を監視させて、常に議会運営が公正に行われるようにする」こと。
議会に関する仕事の全てが公開される方向に進むことを促していると、私は解釈しています。


しかしながら現実は・・・「非公開」を求めたがる。
「公開になると話しにくい話題もある。秘密会の開催を。」
「議論を深めるために、(部外者は)席を外して欲しい。」
「(公開である会議の)開会前に、話し合いをしたい。」
そんな言葉で(手順を踏んで)、見えないところで話が進められることもある。

でもね、評価される側(議員や議会、理事者)の都合で「非公開」にするのは・・・
問題アリ
でしょう。


10年前と比べても、地方議会の権限と重要性は増しています(正確には、権限と重要性が増すように法律が改正されています)。それに合わせ「公開」もより一層進めなければ、公平性とのバランスを欠きますよね。
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ちなみに月形町議会の場合、現在は全員協議会まで公開しています。

●本会議  :傍聴OK 報道OK 議事録あり(ホームページで公開)
●予算、決算特別委員会:傍聴OK 報道OK 議事録あり(ホームページで公開)
●常任委員会:傍聴OK 報道OK 会議録の要点筆記あり(事務局問い合わせ)
●全員協議会:傍聴OK 報道OK 会議録の要点筆記あり(事務局問い合わせ)
●議員協議会:非公開

以前は会議の種類により「許可制の傍聴」だったものも「原則公開」になり、議事録が作成されているものはホームページ公開に。年々公開の幅は広がっています。
その中で特に「全員協議会」の設置(平成20年11月)は功績大。開催回数が最も多く、日常的な情報交換や審議を行う会議が、非公開の「議員協議会」から公開の「全員協議会」に移ったことで、議会情報の質も量も格段に増えました。

これらは地方自治法の改正が大きな引き金ですが、議会と事務局の努力で改善された部分も大きいです。


このように(月形町議会に限らず)公開の形はどんどん整ってきていますが、これから先も「どう公開するか」は議会のテーマ。経費と時間がかかる議事録の作成は難しいと思いますが、急速に普及しているICT(情報通信技術)を使えば、格安に、容易に、迅速に、情報配信することができます。また「議会報告会」を実施すれば、議員の生の声で議会の様子を伝えることもできるでしょう。

色々取り組むべき課題はありますが、最も重要なのは・・・それを使う側(議員、理事者)の意識ですね。

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