2012年04月01日

樺戸博物館リニューアルオープン

平成24年4月1日、樺戸博物館がリニューアルオープンしました!
オープン初日は玄関前に花も飾られ、午前9時30分の開館時にはセレモニーも開催。華やいだ雰囲気でのスタートです。

例年冬期間は閉館し、4月1日に春のオープンを迎えるのですが、今年は休館中に一部展示品を入れ替えまています。改装のポイントは「北海道開拓史における樺戸集治監が果たした役割を伝えること」。月形町の歴史が日本史の大きな転換点とつながっていることに注目しています。

新しくなったのは、以下の部分です。

【本庁舎:役場すぐ隣の正面入り口のある古い建物】
樺戸集治監誕生コーナー(入口右の部屋)
  ・・・ パネルと画像で月形町と明治維新の密接なつながりを説明(全面改装)
樺戸集治監メモリアルコーナー(本庁舎のメイン展示室)
  ・・・ 樺戸集治監の全容の記録と解説(パネルの更新、樺戸集治監模型前に説明画像新設)
寄贈絵画の展示(入口左の部屋:典獄室)
  ・・・月形高校出身で日本画家の蒼野甘夏氏から寄贈された絵画が展示されました。

【本館:本庁舎と地下通路でつながる新しい建物】
囚人と開拓コーナー(本館2階 側面展示)
  ・・・ 「囚人が開いた北海道の大地」と題し、道路開墾の様子を模型や画像で解説(全面改装)
新作シアター(本館2階 シアタールーム)
  ・・・ 過酷な囚人使役と北海道開拓の物語をCGを駆使した映像(6分半)で。
    (旧作品とともに2本立てになっているので,選んで見ることができます。)
囚人の作業体験コーナー(本館2階奥=農業研修館2階)
  ・・・ 鉄球を引く体験、丸太の枕体験(新設)


基本情報として
【開館日 】 4月1日〜11月30日(無休)
【開館時間】 午前9時30分 〜 午後5時 (入館は 4時30分まで)
【入館料 】 ■一般 300円  ■高校生・大学生 150円  ■小・中学生 100円
       ※ 10名以上で団体割引  1人50円引き 
【所在地・詳細】 樺戸郡月形町1219番地  TEL 0126-53-2399  ホームページ
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リニューアルされた樺戸博物館は、随分と印象の違ったモノになっていました。これまでに訪れたことのある方も新鮮さを感じていただけると思います。ぜひ足をお運びください。

私はセレモニーにも参加したのですが、会場となった本庁舎メインの展示室で見た光景が何とも言えず歴史を感じさせてくれました。

それは・・・ 展示室の天井近くにぐるりと配置されたガラス窓と遮蔽されていない西側の窓ガラスから、まだ戸外に多く残る雪でほんのり反射した春の陽光が差し込み、歴史の積み重ねで磨き上げられた床や薄暗い天井を照らし出している風景。
そして、その光の元に目を向けると、建設当時に作られた微妙なゆがみをたたえたガラスがはめられた窓があり、その先には屋根からポトポト落ちる雨だれ。夜の降雪が融けて雨だれになっているのが見えました。

「あ〜きっと昔もこんな風にここ(本庁舎)から月形の自然に目をやり、春の兆しを存分に感じながら、耕作ができる本格的な春を待ち望んでいたんだろうなあ。」とそんな感覚に。
私はこの本庁舎メイン展示室の雰囲気が何とも言えず好きです。自然光で見る建物の作りが当時の雰囲気を醸し出しているからでしょう。

それから本館2階奥の順路最後のところに、町民の方から寄贈された囚人作の家具等が展示されています。今回入れ替えられ、初めて目にした刈田氏寄贈の『神棚』は圧巻でした。大きさ(私が腕を広げた程もある!)、精巧さ(透かし彫りや本格的木組み)とも群を抜いている上に、このような大作が今まで町内に残っていたことも驚きでした。

展示物が変わっても、樺戸博物館の一番の価値はこの本庁舎や寄贈品などの歴史遺産そのもの。ここにこの本庁舎が現存し、活用されていることが何にも代え難い財産です。

みなさん、ぜひこの本庁舎をご自分の目で確認しに来てください。お待ちしています。

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