2010年07月26日

総務民教常任委員会(2010.7.22)

7月22日午後、委員会室にて総務民教常任委員会が開かれました。

今回の調査内容は前回にひきつづき「特色ある教育について」です。前回は個別の事例が中心でしたが、「月形町の特色ある教育の本質をぜひ各学校長に聞いて欲しい」という教育委員会側からの要望を受け、町内3人の小中学校長にお越しいただき説明を受けました。

会議の冒頭、教育次長から「今回の不祥事(切手事件)に関するお詫び」がありました。現在教育長は空席のまま、業務は次長が代行者として行っています。

※ 右の写真は役場前のキタコブシの実。はよく見ていたのですが、今時期は緑色の葉に覆われ、こんな実が着いているとは思いませんでした。爬虫類的な造形に驚くと共に、発見した喜びがありました。
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【特色ある教育について】

月形小学校・近田校長、札比内小学校・末吉校長、月形中学校・松山校長 より
 学校現場の実態(新指導要領導入に向けての変化、現状)の他、
 各学校の教育活動(学校経営の基本、本年度の重点目標、活動の様子など)の説明を受ける

■学校現場の実態
・学校教育は各教科毎の指導要領で規定され、また毎年学校経営計画などを作成し、
 これに沿って日々の教育活動が進められている。
・学校経営方針で校長の考えを示し、それを基に各教員が授業等の教育活動に取り入れる仕組み
・平成23年から小学校、平成24年から中学校で新指導要領が導入され、現在は移行期
 このため授業時間数も増えている。
・特色ある教育と言っても別メニューをどんどん取り入れられるわけではない。

■各学校の教育活動
[月形小学校] ・今年の重点「わかり合い、伝え合い、認め合う力」
        ・月形の自然・環境を活かした活動(米づくり、さけの放流、桜の実生、他)
        ・地域人材を活かした活動
         (メロンの栽培、全学年での英語教育、読み聞かせ、陶芸教室、他)
        ・児童の交流、縦割り班の活動(児童会活動、清掃活動、他)
        ・その他特色ある活動(ブラスアンサンブル、感謝の集い、標語コンクール、他)

[札比内小学校]・「伝えあう力」を深めたい
        ・「ありがとう」の心を大切に(学校でも家庭でも)
        ・子ども達の「あいさつ」が素晴らしい
        ・地域230戸、全てがPTAの会員(準会員または正会員)
        ・1年8ヶ月後に月形小へ統合する。
         統合時の姿を描きながら、教員間の共通理解と共通行動で教育にあたる

[月形中学校] ・基礎学力の定着および言語活動に力を入れている
        ・子ども達の自己実現のためのサポート
        ・少人数の学校であることを活かし、全職員が全生徒を見る → 生徒を語る会
        ・命や健康の大切さを伝える

[全体として] ・開町130周年行事を通した小中3校の交流(町歌の練習)
        ・特別支援学級の交流(月形小と月形中)
        ・統合に向けた交流(月形小と札比内小)
        ・町内全体の子ども達の交流(スポーツ少年団、文化活動、ブラスバンド等)

■質疑応答を通してのまとめ
・月形の子ども達の評価として、「明るい」「素直」「消極的」「探求心が弱い」など
 どの校長も児童・生徒に対する認識はほぼ同じ。
・実施内容においても、標語や読書、スピーチなど共通のものを取り入れている。
・目指すところも「子どもの自己実現」や「心の充実」でほぼ共通している。
・特色的な教育についても「基礎基本をおさえ、生きる力をはぐくむ」ことで共通している
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・小中3校が連携し「学びの連続性」を図っている。
 また月形小学校の一部で幼児との交流も行われ、言語活動の面でも成果が出ている
    → 町内全体の子ども(幼児・児童・生徒)を対象にした「学びの連続性へ」
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今回は3校の校長先生にお越しいただき、直接お話を伺える良い機会でした。教育現場の仕組みや用語に戸惑う場面もありましたが、理解が深まったと思います。
3人の校長先生方には大変お世話になりました。ありがとうございました。

月形町内の学校教育を考えた場合、「少人数」がポイントになると思います。それを優位と捉えるか、不利と捉えるかで状況は変わりますが、先生方は「月形の特徴」と捉えていることが解りました。目が行き届くことで良い方向へ導くのだという姿勢と行動、足りないところは地域や学校間の連携で補うこと、「学びの連続性」を考慮して進めることなど、まさしく月形の特色を生かした教育だと感じました。
また「アドバルーン的に特徴的なことをするのではなく、基礎基本をおさえ生きる力をつけさせることが特徴」ということにも納得しました。

学校教育は少々難しく、議会にとっては門外漢のところがなきにしもあらずですが、月形町の宝である子ども達の未来がかかっているのですから、今後とも関心を持って取り組みたいと思います。


総務民教常任委員会では(私が委員になってから)初めて、行政職員以外の方を説明員にお招きして調査を行いました。こうして直接お話を伺うと相互理解も深まる上に、議会にも関心を持っていただけると感じました。今後も現場のお話が聞けるよう、こうした「町民対話」的な調査活動を積極的に取り入れて行ければと考えます。
この延長線上に「開かれた議会」「町民の代弁者としての議会」など、町民と議会の本来の関係が構築できると感じています。

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