2010年07月20日

平成22年第2回臨時会(切手事件に関する行政報告・他)

本日午前、臨時会が開かれ、当初予定されていた議件に加えて急遽「行政報告」が行われました。これはもちろん「切手事件の説明」で、今回が町側からの初めての公式説明となります。
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【切手事件に関する町長からの説明内容】

・・・口頭での説明を私が書き取ったので、若干の漏れや表現の違いがあるかもしれません。議場内には新聞記者(3社)が入っていたので、そちらの記事も参考にしてください。また、後日議事録がホームページ等で公開されますので、正確にはそちらをご覧下さい。

[経過]
■平成15年5月 図書館に福祉施設より図書が寄贈された。未分類のまま書庫へ保管。
■平成16年度末頃 
 ・図書館職員が整理・分類するために取り出したところ切手ファイルが混入
  しているのを発見。→ 教育委員会に報告。
 ・教育委員会(社会教育係)で調べたものの、誰からの寄贈品か特定できず。
  誤って寄贈されたものかもしれないと考え、そのまま社会教育係の鍵付き
  スチール棚に保管。

■平成19年春
 ・教育委員会職員がスチール棚の中にある切手ファイルを発見。
  他の職員に聞いたところ、長い間そこに保管されていたことがわかった。
 ・40代職員と50代職員の2人で札幌の金券ショップに行き、換金。
  換金額は10万円余り(金額については現在確認中)

■換金した金は40代職員が管理し、教育委員会行事後打ち上げ等の飲食の一部に
 使われ、平成19年暮れまでに全額使い切った。
■当時の教育委員会に在籍した職員は、切手を換金した金であったことを知っていて
 飲食していた。
 ただし1人、飲食に同席したものの切手の金であることを知らなかった職員もいた。

[今後の対応]
1.前教育長に退職金受け取りを辞退してもらう
2.関与したものに対し、損害金を請求する
3.警察に相談しながらひき続き調査する
4.関与した職員に対し、厳正な処分を行う

[まとめ]
■教育委員会全体の問題。組織・規律のゆるみ
■教育の場で起きたことを遺憾に思う
■議会ならびに町民にお詫びする
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【質疑】
Q 切手の数量の確認は?
A ショップは特定できている。調査中。

Q 警察に相談中とはどういうことか?
A やりとりをしていると言うこと。
  切手は物的なものなので、それ(数量等)を示せなければならない。

Q 誰が主導したのかが肝心なのではないか?
A 今後解明する。近日中にも元教育長ともコンタクトをとる。

Q 教育委員会の問題を、教育長の辞任で終わりにしようとしたことで町民に不信感を
  与えた。教育長の辞表をなぜすぐに受理したのか?
A 教育長の辞任で終わりにしようとする意図はない。
  教育長が教育委員会で起きた事件の責任をとって退職したいというので受けた。
  あの時は「自分は関与していない」と言っていた。状況が違ってきたので
  遺憾に思う。

Q あの時、関与していないのであればなぜ受けた? 切手が無くなっただけで辞める
  のか?
A 説得したが、意志が固かったので受け付けた。

Q この問題の発端である「最初の手続き」の問題をどう考える?
A 最初に限らず、発見した時、その時点で処理していればと思う。

Q 組織的な隠蔽に対してはどう考える?
A 組織ぐるみ、ゆるみによる。教育委員会内部で起きたことで残念に思う。
  今後、法令遵守につとめる。

Q 今回の問題は、役場組織全体の問題ではないのか? 研修等、対策は?
A 全職員が同じ思いで、きわめて重く受け止めている。研修は何度もやってきた。

Q 法令遵守のためには、この切手の定義(位置づけ)が重要になる。
  何の法律に基づいて処理するのか、まだ明解になっていない。
  寄贈品(公的財産)なのか、間違って寄贈されたもの(遺失物)なのか?
  それによって対象となる職員も、手続き方法も違ってくる。
  法律に照らし合わせ、かかわった職員に対処すべき。
A 刑事罰で考えた時には差が出るが、職員として職務規程違反であることは間違い
  ない。弁護士も意見の分かれるところ。今後処分に向かう中で判断していく。

Q いつ頃までに結論を出せるのか?
A 切手の数量、教育長の関与の部分が見えれば、先に進める。

Q 切手の金額が約10万円とは、少ないのではないか?
A 職員を信じている。

Q 警察の取り扱いはどうなっている?
A 警察は受けないとは言っていない。届け出るためにはデータが必要。

Q 第2の犠牲者を出さない取り調べをして欲しい
A 十分配慮したい。
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マスコミ報道も盛んになっている今、「ようやっと公式な説明がなされた」というのが正直な感想です。問題が発覚してから今までの町側の姿勢は決して「積極的に公開する」というものでなく、そのため町民の不信感が増長したのは否めません。「問題の対応に慎重を期す」という考えも解らないではありませんが、結果としてマスコミ報道の後追いとなり、噂が先行してしまいました。

私は、これらを収拾するのも理事者の役目と考えます。その点で、今回の問題を大きくしてしまった責任が理事者にもあったと思います。また今日の説明においても、「主体性」が見えてこなかったのが残念でした。

切手事件そのものに関してはまだ不明解な部分もあり、今後の解明が待たれます。ただ今回こうして公式発表があって、ひとまず前進したように思います。まずは正確な情報の中、町民の考えも定まってくるのではないでしょうか。

この切手事件、私は直接的な個人の責任というより、組織としての対応や責任に重きを置くべきと考えます。(もちろん、関与した人にはそれ相応の処分が必要であるのは明白です。)

最初の手続きがキチンとマニュアル化され、遺失物にしろ公的財産にしろ適切に処理されていれば問題は起きませんでした。法令遵守を掲げる役場にあって、日常業務の中でそれがなされていなかったのは問題だと思います。この不手際が当時の担当者個人の問題なのか、役場組織全体のものなのか、検証する必要があると考えます。

また問題が発覚してから真実が明らかになるまでに相当の時間を要しました。もし誰かが一言でも発すれば、これほど大問題にならずに済んだのではないでしょうか。集団心理なのか、組織体としての紀律なのかは解りませんが、組織として隠蔽したことに代わり在りません。そういう意識は教育委員会だけのものなのか、役場組織全体のものなのか、これも検証する必要があります。

いずれにせよ、この事件によって理事者・職員とも、町民の感覚とは違っていることが露呈したと思います。この問題を小さく括って処理するより大きな枠で捉え、反面教師として今後の組織作りや意識改革、手法や手続きの改善につなげていくべきと強く感じました。
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なお臨時会の他の議件は

●財産の取得について
・除雪ドーザ 13t(汎用プラウ付き)の取得
・平成4年車の更新・・・新車との交換による差額 1205万4000円(町単費)
・指名競争入札による : 北広島市 北海道川重建機株式会社

●議員派遣について
・北海道町村議会議長会主催 広報研修会(札幌市)平成22年8月20日
・派遣者:楠 順一 議員

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