2010年05月26日

平成22年度第1回 月形町国民健康保険運営協議会

本日午後、保健センターにて、国民健康保険運営協議会が開かれました。

まず最初に委員の依嘱があり、保険医代表として宮嶋俊定さんが平成22年5月8日から就任しました(任期は前任者の残任期間である平成23年7月9日まで)。

本日の審議内容は以下の通りです。

※ 右の写真は、今日撮影した役場前のモクレン(バックには樺戸博物館の玄関が移り込んでいます)。蕾が10cmにも育って、間もなくパカッと開くことでしょう。花弁の色がいつになく濃いような・・・
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1.平成21年度国民健康保険医療給付の状況につい
■前回の運営協議会(平成22年2月24日開催)時の報告と、傾向に大差ない

2.平成21年度国民健康保険特別会計収支決算見込みについて
前回の運営協議会では、
 「国や道からの財政調整交付金の額が大きく減額になり、不足分を財政調整基金から繰り入れ」
 との報告だったが、交付金算定係数の見直しがあり減額幅は縮小。
 財政調整基金からの繰り入れも減額。

■財政調整基金からの繰入額:前回(変更前)1,000万円 → 今回(変更後)100万円
 (なお、財政調整基金の繰り入れは、年度当初500万円を見込んでいた。
          結果として当初予算より良好な会計で終了したことになる。)

■保険税の収納率[現年課税分]は 約95% で平年並み
        [滞納繰越分]は徴収強化で見込より1〜2%上昇している
 
3.平成22年度国民健康保険税賦課諸率について
■平成21年は天候不順等による農業所得減のため、今年度の課税標準額が前年度より大幅減
 (ただし課税標準額は平成20年度と同程度。平成21年度が突出して多かったといえる。)

■今年度の国保納税者数(医療費分・後期高齢者支援分)は昨年度より減っているにもかかわらず、
 低所得者軽減対象者数は増加している。(全体に所得が落ちていることが推察される)
[国保納税対象者数]平成21年度 570世帯 1.302人 → 平成22年度 584世帯 1,288人
[低所得者軽減対象者数]    379世帯  572人 →       403世帯  605人

■[医療費分]平成21年度の賦課税率では基金の繰り入れ1.000万円でも赤字の見込み
   → 税率アップは避けられない
 ・急激な税負担の上昇は避けたい(最も負担の重い中間層であっても5%程度に)
 ・応能応益バランス(応能=所得割+資産割、応益=均等割+平等割り・・・応能:応益 ≒ 5:5)
  を崩さないように努める(応益分も若干の引き上げ)
 ・限度額を4万円(医療費分3万円、支援金分1万円)上げることで高額所得層の負担を強化

4.意見交換、今後の課題
■今後の社会保険料全体を見据えて国保保険税の税率を引き上げるようにするべきでは。
 ・来年度は介護保険料の改定時期(大幅増額と予想される)
 ・国民年金保険料の毎年度の上昇

■業種別の所得格差があるのではないかと推察される。分析をした上で、対応も必要では。
■他町村との比較(月形町の保険税率の水準は低い)より、毎年の税率上昇に重きを置くべきでは。

■国保会計が苦しいのは全国どこの自治体も同じ。
 国の制度改革を早急に進めるよう、上部団体等に働きかけを強めるべきではないか。
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毎年のことですが、国保会計の賦課税率を決めるのは非常に難しいです。行政が行うことから「単年度主義」「独立会計」が基本ですが、月形町のような小さな町単位では原則を守ることはとても困難です。

現状では「月形町の保険税率の水準は、他町村と比較して低い」とのことですが、それはたまたま今までやってこられただけのことであって、ひとたび医療給付や高額療養費が伸びればひとたまりもありません。それを平成21年度の介護保険特別会計は物語っています。

また今回は、国や道の財政調整交付金に頼らざるを得ない現実と悲哀(2月24日時点では交付金が減額されることで基金の取り崩しなど対応に追われて不安感にさいなまれ、今回は交付金が増額されたことで基金の繰り入れも少なくなり、比較的良好な収支見通しとなったこと)を強く感じ、基礎自治体単位での国保運営の意味を考えさせられました。

保健師等によるきめ細かな健康管理や健康維持対策も、(社会の傾向として)ケアを必要とする高齢者や町民が増える状況では限界があります。社会構造として医療費の伸びが抑えられない現実を受け入れ、早急な制度改革を望みます。

後期高齢者医療制度は廃止の方向で動き出しましたが、その受け皿となる国民健康保険改革こそ急がなければならない課題だと思います。

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