2010年05月25日

2010年度 北海道自治体学会 政策シンポジウム(基調講演)

ひき続き、2010年度・北海道自治体学会・政策シンポジウムの報告です。

基調講演は逢坂誠二氏。政府の一員として「地域主権」を、熱く淀みない言葉を繋いで語ってくれました。会場入りが遅れたことから45分程の講演でしたが、説得力のあるその雰囲気に会場に集まった誰もが引きつけられ、あっという間でした。

逢坂氏はこの日の朝道内入りし、各種団体との会合や民主党セミナーに出席した後、このシンポジウムで基調講演とパネルディスカッションをこなしました。その後すぐに若手市議会議員の会セミナー、そして某団体との会合を持ったとのこと。政府の中枢で仕事をしながら全国各地を飛び回り「地域主権」の趣旨を説いて回る・・・気力も体力もいる仕事だと思いました。

情報の input と output を同時に行うこと、多種多様な場面や状況に身を置くこと、伝えるべき課題を常に持っていること等で思考や話術が磨かれ、説得力のある言葉や雰囲気が醸し出されるのだと感じました。

以下、基調講演の内容で私が印象に残った点を記します。
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基調講演『地域主権政策の今後 〜北海道の自治・分権に向けて』
  講師:逢坂誠二氏 (衆議院議員・内閣総理大臣補佐官)

◆「第三の改革」の時代
・明治維新(第一次)、太平洋戦争後(第二次)、そして1985年頃から始まった第三次
・中央集権 → 地域主権
・日本は社会の仕組みを変えなかったため、変化しなかった→ その反動で、今後の変動が大

◆新しい時代
・西側が世界をリードする時代はもう続かないのでは
・「低炭素」という概念の台頭・・・新しい文脈の発生
・21世紀は微量成分(病原体・コンピュータ・ウイルス、小さな歪みの積み重ね=心の病、
  食品中の微量成分の蓄積=食品の安全性)等に影響される時代
   ↓
・高度に複雑化した社会の関係性を「単純化」することで解決できるのでは
・自治の現場が「依存からの脱却=自立した社会」にできるかが鍵

◆地域主権に向けて
・「地方自治は民主主義の学校である」英国の政治学者ブライス
・国と地方はコインの裏表(地域の自治を上手くやる=国家も上手くやれる)

・4つの目標  ◎地域のことは地域で決められる
        ◎身近で決められることは身近で(補完性の原理)
        ◎市町村(>都道府県)を大事にする政策
        ◎責任のある所に権限や財源を戻す

・義務付け、枠付けの見直し=決定主体を変えること。規制強化もできる(規制緩和ではない)
・ひも付き補助金の一括交付金化
  = 省庁の枠を越え、総合的な優先順位を(自治体が)独自に立てることができる
              

『2010年度 北海道自治体学会 政策シンポジウム』のつづきは、こちら

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