2010年05月06日

普天間基地移設問題における議員の役割

普天間基地移設問題は、「5月末までの決着」という期限まで1ヶ月を切って混沌としている。

日米の外交問題・防衛問題、諸外国との地理的条件、地元沖縄の生活・安全問題、日本全体における負担の不均等、歴史的な問題・・・と、『普天間基地移設問題』を取り巻く様々な側面があり、またそれぞれの立場における『正義』が存在している。

私のような中途半端な情報しか得ていない者がこの問題について考えを述べるのはおこがましいが、「もし私の住む月形町に米軍基地が移転するとしたら」と仮定して、議員の役割を考えてみた。
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月形町に米軍基地が移転するとなれば、まずは大規模な反対運動が起きると思う。それは沖縄で過去から現在まで続く数々の事件や事故を知っていれば当然のことだと思う。
こうなった時、私は町議会議員の役割として町民の意思確認をするだろうし、その意思を持って様々な活動をするだろう。(しかしこの時、自分の意思は反映できるのだろうか・・・)

これに対し、道知事はどう対応するか・・・。
「道民(月形町民)の意思を尊重し、道内への移設は受け付けない!」と突っぱねるか、
「沖縄県民の負担を減らすためには、誰かがそれを担わなければならない。道民(月形町民)の心情は理解するが、国(道)全体を考えて受け入れて欲しい。」と地元心情に理解を示した上で要請してくるのか。
どちらを選択するかは知事の判断であるが、その時に道議会議員はどの様な対応をするのだろう?

  自民党議員は同じ党の知事の選択を擁護するように動くのか?
  民主党議員は政権与党として、政府の意向を推し進めるのか?
  地元空知選出の議員は「地元側」の発言をするのか、「道側」の発言をするのか?

そして国会議員。
北海道は民主党議員が大部分を占める状況で、それぞれどの様な立場で発言するのだろうか?
地元選出の国会議員は民主党だが、その議員の発言は・・・
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この仮想状況と、沖縄の現実(既に基地を抱え、移設先も県内になろうとしている状況)とは全く別で、沖縄県議会議員や沖縄選出国会議員の発言を単純に比較や参考にはできない。しかしながら、その他大勢の当事者でない国会議員の「言動」や「姿勢」は参考になる。

皆「総論賛成、各論反対」で、議員としての主軸がどこにあるのか解らない。

政府や民主党が右往左往している状況で、自民党はうかうかしていていいのか?
もしこの件が頓挫し政権がひっくり返った時、次の政権を担う党はどこに落としどころを求め、どのような態度に出るのか?
今は批判ばかりで「代案」は見えないけれど、すぐ次は自分の番ではないのだろうか?
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国会議員は「国」全体の、都道府県議会議員は「都道府県」の利益に従って答えを導き出すのではないか。例え地元が反対したとしても(もちろん賛成したとしても)、それぞれの立場で「正義」があるとすれば、そういう行動をとることが議員の役割だと、私は考える。

もちろん「正義」には色々ある。
普天間基地移設問題にしても、そもそも米軍基地が日本になければならないという前提だから移転も必要になるが、それさえもいらないという論理があってそこに「正義」が見いだせたなら、移転でなく撤去もあり得る。

結局の所どの様な立場にある議員であっても、常に判断を迫られる政治家は「自分の進むべき道」とその先の「正義」を示し続けていかなければならない。その姿勢が政治家としての必要条件であり、役割なのだと思う。

もし自分の「進むべき道」と「正義」が時代に合っていなかったり、住民に理解されなければ、次の選挙で落選し「議員の役割」から外されるだけのこと。落選した人の道や正義では「議員の役割」を担えないと判断されただけのことだと思う。


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