2010年02月25日

月形町子育て講演会「子どもと共に過ごすよろこび」ー絵本や物語ー

2月24日午後、多目的研修センターにて、月形町子育て支援センター(花の里保育園内)主催の平成21年度子育て講演会がありました。今年の講師は札幌第一こどものとも社・代表取締役の藤田春義氏です。

藤田さんは現業の他、玩具店経営者や大学講師であり、保育士としての経験も、また7人のお子さんのお父さんでもあるとのこと。そして、4歳から小中高校と月形で育った、月形町に縁のある方でもありました。

会場には小さいお子さんを持つお母さんを中心に、保育や絵本に関心のある女性、そして藤田さんの同級生(私のよく知っている農家のおじさん)の姿も。30人近くの参加者が、藤田さんの優しい語り口に引き込まれました。

講演は絵本の読み聞かせを織り交ぜながら進められ、絵本がもたらしてくれる楽しい時間や文化、絵本を介した親子の関係などについて、豊富な経験をからめた分かりやすくて共感できる内容でした。絵本の紹介もあって、子育て世代にはすぐに取り入れられるヒントがたくさんあったと思います。

以下に私の印象に残った点と、紹介された絵本を記します。
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平成21年度月形町子育て講演会 『子どもと共に過ごすよろこび』 ー絵本や物語ー

                  札幌第一こどものとも社 代表取締役 藤田春義氏


◆世の中の変化は激しい。でも「変わらないもの」で子育てできたら安心。
 「変わらないもの」とは、昔話や わらべ唄( = 親世代が子どもの時にもあったもの)
   → 今の時代なら「絵本」

◆子どもにとって「文字は聴くもの、絵は見るもの」

◆絵本を読み聞かせることで、直接、親と子が会話を交わせる

◆子どもは、語りかける言葉で「人」に育つ。
 言葉の意味が重要なのではなく、「心のこもった言葉」が必要

◆子どもは「絵本の言葉=読んでくれた人の言葉」ととらえる。
  → 読み聞かせる絵本は、良い言葉、良い文章でなければならない。

◆絵本を読むことは、その作家の感性で身の回りを見ること → 文化に繋がる

◆絵本を読んであげた時の「子どもの反応を楽しむ」のが、大人(親)の絵本の楽しみ方。
 繰り返し同じ本を「読んで」と言われた時も、子どもの反応を楽しめれば苦にならない。

◆子どもは、その絵本を読んだ時の大人(親)とのかかわりを再現したい。だから、何度も何度も
 同じ本を読んで欲しいと言う。その子にとって必要な時間(かかわり)だから。

◆子どもは絵本の主人公になりきれる。物語の中のことは実世界に必ずあると思ってる。 
  → 大人がいっしょに絵本を読んで物語を共有していると、そのことが理解できる。
    理解している大人がそばにいると、子どもは自分を自由に表現できる。

◆せっかく子どもと一緒にいるのだから、その状況を楽しまなくっちゃ。
  → 楽しむためには、お母さんに余裕がないと。「お母さんの余裕」が、お母さんそのもの。

◆家を支える柱はお父さん、家の中心はお母さん。


【紹介された絵本】

「おいでおいで」          あべ弘士 小学館
「きんぎょが にげた」       五味太郎:作 福音館書店
「のえんどうと 100にんのこどもたち」甲斐信枝:さく 福音館書店
「わにわにのおふろ」        子風さち:ぶん 山口マオ:え 福音館書店
「めっきら もっきら どおんどん」 長谷川摂子:作 ふきやなな:え 福音館書店
「どうぶつえんガイド」       あべ弘士 福音館書店
「とべ! ちいさいプロペラき」   子風さち:作  山本忠敬:絵 福音館書店
「大千世界の生き物たち」      スズキコージ 架空社
「三匹のやぎの がらがらどん」   マーシャ・ブラウン:え せたていじ:やく 福音館書店
「ブレーメンのおんがくたい」    ハンス・フィッシャー:え せたていじ:やく 福音館書店
「おおかみ と 七ひきのこやぎ」  フェリクス・ホフマン:え せたていじ:やく 福音館書店
「ねむりひめ」           フェリクス・ホフマン:え せたていじ:やく 福音館書店
「わたしと あそんで」 マリー・ホール・エッツ:ぶん/え よだじゅんいち:やく 福音館書店
「ちょっとだけ」          瀧村有子:作 鈴木永子:絵 福音館書店
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講演会のあと、(私の小さい頃)夜寝る時に母が昔話の絵本を読んでくれたのを思い出しました。母と一緒に布団に入り仰向けになって、同じページを一緒に見ながら読んでもらいました。年齢的に弟たちも同じ布団にいたはずですが、記憶の中では母と2人きり。
絵本を介した母との時間は、子どもの私にとって大事な時間だったんだなあと、藤田さんのお話を聞いて感じました。
(母はいつも読んでいる途中で眠ってしまうので「お母ちゃん、お母ちゃん、つづき読んで」とせがんだり、母から絵本をそ〜っと取って続きを一人で読んだり・・・色々思い出しました♪)

自分の子どもに対しては、花の里保育園のお陰で絵本の大切さを学ぶことができ、読み聞かせもしました。でも私も母と同様、途中で眠ってしまったり・・・、せがまれてもダメと取り合わなかったり・・・、やはり余裕がなかったんですよね。
この歳でもう一度子育てできたら、やりたいこと、やれることがいっぱいあります。自分の子育てを振り返ると・・・反省しきりです。

講演会で藤田さんが読み聞かせてくれた「大千世界の生き物たち」はとてもおもしろそうで、きっと中1の息子は文章に、高1の娘は絵に興味を持つだろうと、すぐに購入してプレゼントしました。すると・・・予想通り、二人ともどっぷりはまって夢中です。

図鑑のような作りなので、ちょっとした時間にペラペラとめくってはお気に入りの生き物を探したり、現実の世界に重ね合わせてゲラゲラ笑ったり。読んだあとは二人とも目がキラキラしています。

とても良い本との出会いになりました。
講演の藤田さん、企画・運営の花の里保育園の先生方、どうもありがとうございました。

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