2010年02月01日

あなどれない『住民健診』

みなさんは住民健診を受けていますか?

月形町国民健康保険運営協議会で話題になるのは、住民健診の受診率をもっと上げるということ。厚生労働省からの『特定健診の対象者(国保加入の40〜74歳)の受診率を平成24年までに65%にする』という目標値に対して、現状では40%にも届いていません。特に50代の受診率が低いという報告もありました。

この目標値は国民健康保険会計にも直結する問題(目標が達成できない場合はペナルティーが課せられ、負担金が増える)なのですが、それ以上に『住民の健康』『予防医療』の観点からも受診率を上げていく必要があります。
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さて前置きが長くなりましたが、

実は私、今年度の住民健診でちょっとした異常が見つかりました。血液検査でLDL(悪玉)コレステロールの値が基準値を少し超えていたんです。それ以外の項目は全て基準値内に収まり、メタボでもなかったので本当に軽く考えていました。
保健師さんからの指導で「病院での再検査」の指示があったのですが、”そのうち受ければいいかな”という感じで、悠長に構えていたところ・・・

保健指導を受けてから1ヶ月後に町立病院の内科を受診。で、先生から
「コレステロールが高いと動脈硬化になりやすいのは知ってるね。
最近はLH比(LDLの値をHDLの値で割った数値)を使って判断するんだよね。1.5以下なら問題がないけど、2.0で注意信号、2.5以上は治療が必要だから。
宮下さんの場合、2.5以上になっているから薬で治療しましょう。」
「え”〜〜!」

色々調べてみると、知らなかったことや思い違いだったこともわかってきました。

●コレステロールは食事の影響を受けるものは20%程度。残りは体内で合成されたもの。
●LDLコレステロールと女性ホルモンには密接な関係にあるので、
 ホルモン分泌が減少する中年以降は余剰気味になる(数値が上がる傾向がある)
●コレステロール値は体質や遺伝の影響を受ける。
●肝臓で合成されたコレステロールを全身の細胞に運ぶのがLDLコレステロール、
 体中から集め肝臓に戻すのがHDLコレステロール。両方がバランス良く機能することが重要。
●運動することでHDLコレステロールを増やすことができる。


今回のことで私が最も驚いたのは【コレステロールの多くが体内で合成されていた】こと。LDLコレステロールの値が高いと言われた時、すぐに食事の内容や改善を考えたのですが、それはメカニズムのほんの一部に過ぎなかったとは!
そして【健康診断で正常値であっても動脈硬化が進んでいる可能性がある】ということ。LH比に注目!!
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住民健診がきっかけで健康に関する正しい知識も増えました。もちろん早期発見・早期治療できたことが何よりです。そして、運動の重要性と体重を減らすことの必要性も。

実際に治療を受ける側になって、町内の保健・医療体制も見えました。
(保健指導や町立病院の体制、先生の説明など、きめ細やかでわかりやすかったです。今まで急性疾患の時しか病院を利用することがなかったので初めての経験でした。『病気とつきあう』という姿勢において、今の月形町の保健や医療体制は心強いものだと思います。)

薬を長期間服用することになって、その大変さを身にしみました。
(コレステロールの薬は1日1回1錠ですが、たまたま同時期に座骨神経痛の薬を飲むことになり、1日2回のものと1日3回のものがあって、普段薬を飲みつけない私にとって非常に混乱しています。高齢になってもっと薬が処方される事態になったら・・・間違えないか、不安です。みなさん工夫されているんでしょうね。)


月形町ではたった1,000円でかなり詳しい検査が受けられます。
それに、さまざまな「気づき」を与えてくれる『住民健診』、あなどれません。
みなさんにも受信をおすすめします。

comments

"Google アラート" に、検索キーワードとして「コレステロール」をいれておいたら、貴方様のこの記事がみつかりました。私は遺伝性疾患患者としてホームページを立ち上げておりますけれども、貴方様も随分と調べられておられ、勉強になりました。

しかし「コレステロールが体内で生成される」というのは必要量です。投薬療法を始めたからといって慢心しないでください。食事療法も普通の人ならば十分効果があります。農家ということですから野菜中心の食事、動物性脂肪は魚の白身のみ。ここまで拘れば効果有りかと思います。

ザッとホームページ全般も拝見しましたが、ご夫婦で途中就農者とのこと。私の理想の生活です。そのうえ議会議員となって政治活動までされるとは。今後ちょくちょく拝見させていただきたいと思います。

突然の書き込みで失礼したかもしれませんが、今後ともヨロシクお願いします。そして御家族皆様の御健勝をお祈りしております。

久野隆一さん、コメントありがとうございます。

 >投薬療法を始めたからといって慢心しないでください。
 >食事療法も普通の人ならば十分効果があります。

ご助言ありがとうございます。
身体は口から入るもの(水、食べ物、薬、他)で作られ維持されている以上、食事は大事な要素ですものね。しっかり吟味して食していきたいと思います。

それから久野さんのホームページ、拝見しました。
会社員時代の先輩に「家族性高コレステロール血症」の方がいて、概略的には知っていたのですが、ホモとヘテロがあったとは! 勉強になると共に、多くの病気が正確に認識されていないことや、情報を伝達するのはなかなか難しいということも感じました。

今回最初の段階(住民健診で異常が見つかった時点)で「LDLコレステロール」について調べたのですが、いくらインターネットの検索システムが発達したとは言え、私の発想が貧困だったため、自分の持っている知識を補完する程度にしか情報を集めることができませんでした。
その後診察を受け「LH比」ということを知ってから再度検索し直すと、今までとは違った情報を得ることができました。いくら道具が良くても、知識や情報など「こちら側(私自身、検索側)」にも力がないと、必要とする(あるいは正確な)情報に巡り会えないということを実感した次第です。

このブログを通じて久野さんとも知り合え、家族性高コレステロール血症・ヘテロ型の存在と現状も知ることできました。コメントいただいたお陰です。ありがとうございました。

久野さんもどうぞお大事に。
また、家族性高コレステロール血症の情報普及と連携強化の活動が広がりますように。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

  • 宮下ゆみこ
  • 2010年02月07日 13:21

  •     

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