2009年12月06日

平成21年度 月形町PTA連合会研究大会

12月5日(土)午前、はな工房大ホールにて、「北海道教育の日」平成21年度月形町PTA連合会研究大会が開催されました。参加者は月形町内小学校、中学校、高校のPTA関係者と教育委員会、来賓など約70名でした。

今年のテーマは「明日を担う子供たちを人間性豊かに育てよう 〜家庭・学校・地域連携の子育てを〜」で、講師は有限会社アールズセミナー代表取締役 佐々木亮子氏です。

佐々木氏は過去に北海道副知事を務めた方で、今も教育や公安に関わる様々な公職に就かれています。また「道民家庭の日」や「カルチャーナイト」等も手がけたとのこと。教育コンサルタントとして社員教育などに携わっているだけに、非常に中身の濃い、示唆に富んだ内容の講演会でした。

以下に、私が心に留めておきたい内容を記します。
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講演「家庭・学校・地域の連携」による子育て
     有限会社アールズセミナー代表取締役 佐々木亮子氏

◆連携が機能する3つのポイント
 1. 目的が明確である(誰のために、何のために)
 2. 協働の意欲がある(自分がやるという強い気持ち)
 3. 綿密なコミュニケーション

◆人生を充足させる4つの時間+1
 1. 取り組むべき課題があること
 2. 精神をリラックスさせるゆとり
 3. 愛される時間
 4. 愛する時間
 +1 自分が必要とされていること(誰かのために役立っている実感)

◆全ては人と人との関わり=リーダーシップとコミュニケーション
 ・リーダーシップ:自分の意図するところへ相手を仕向けること=人を動かすこと
 ・コミュニケーション:リーダーシップの手段

◆人を動かす3大要素
 1. 地位
 2. 専門能力:知識、技能(正確、迅速、丁寧)
 3. 人間的魅力=利他的 (相手の立場に立つ、相手側に軸をおいた説明)
 +1 自己のIdentityの確立=自分自身を支えるもの

◆コミュニケーション(意思の疎通)のための3つのテーマ
 1. 自分を受け入れる(相手の前に、自分との対話が必要 → 自己肯定)
 2. 自分を表現する (自分から働きかける=挨拶の重み、挨拶は働きかけの手段)
 3. 相手を尊重する (人間関係の着地点は相手にある=相手に決定権がある)

 ◎身体はガラス=態度は丸見え
 ○子どもが自分を受け入れるためには、周りの大人の環境が影響する
 ◎ドロシー・ロー・ノルトの詩
 ○目線をあわせるときは自分から(力のない人があわせるのではない)
 ◎ここはというタイミングで必ずものを言う → 自己表現につながる
 ○自分を演出することも大切

◆仕事の世界で成功してきた人のパターン(ただし、物差しは単純じゃない)
 1. 意欲
 2. 人間関係 = 誰に会うか
 3. 能力

◆リーダーが環境の雰囲気を作る(=魚は頭から腐る)
 良い雰囲気を作るための話法
 ○残存効果法(必ずプラスの話で終わる)
 ○条件効果法(これさえやればできる)
 ○サンドイッチ話法(プラス→マイナス→プラス)
 ○質問法=コーチング(質問して答えさせ、同じになったらOKを出す)
 ○謙譲語(年上の部下に対する接し方)

◆啐啄(そったく)=タイミングと強さが重要。変化への行動
 ○啐(そつ):雛がふ化するとき、内側から殻をつつく(=本人の努力)
 ○啄(たく):外側から親が殻を割る(=周りの援助)

【これから求められる人間像】
自律した人:自分の物差しをもっている=自分で考え、行動できる
      受容性は最も重要
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講師の佐々木さんの一言一言は、普段私が漠然と感じていることをキチンと論理的に整理してくれ、これからの行動の指標を与えてくれました。モヤモヤした霧の中に一筋の光が差し込んだような感覚です。 

講演の最後、質疑応答で
Q 自分の考えもしっかりもって自律した女性は多くいるが、
  (役をお願いしようとしても)なかなか一歩を踏み出せずにいる人が多い。
  そこを後押しし、前に進めるためにはどうすればいいか?

A 小さいことから自信をつけさせることが大切。
  些細な声かけも、それによって気持ちや環境が変化する。諦めずに働きかけることが大切。
  ただし、何度やってもダメなら諦めるしかない。それまでということ。
 
行政委員のなり手がいない現実、男女共同参画が進まない現実を見たとき、この手法は「有り」だと思いました。私自身、小さな活動の成果で自信を持ち、次へ次へと進んできたように思います。その陰には声かけ等で支えてくださった人の存在も感じています。今度は私がそうする番なのですね。

今回の講演を聴きに来たお母さん方が「今日の講演会は大ヒットだった!」と喜んでいました。それに対して男性の感激は薄かったように感じたのは私だけではないでしょう。それぞれの置かれている立場でものの見方は違います。(個人の感性もありますが)男女の見えざる壁も強く感じた今日の講演会でした。
 

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