2009年11月04日

総務民教常任委員会(2009.11.4)

本日午前、総務民教常任委員会が委員会室で開催されました。

外は晴れ間も見える穏やかな天気で、先日来の真冬のような天気も収まりました。最大20cmにはなろうかという積雪もあっという間にかさを減らしています。

今回の委員会では「高齢者福祉」のみをテーマにし、月形町における高齢者福祉がどの程度充実しているのか、今後の課題や問題点は何か、等について調査しました。説明員である保健福祉総合センター長の、自らの実践をもとにした生の声での説明は説得力があり、また事業の経過や課題もわかりやすく充実した調査を行うことができました。

以下に要点と私の感想を記します。
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【高齢者福祉について】

[介護保険法の適用を受けないお年寄り向けの事業]

1. 訪問介護員派遣事業(社会福祉協議会に委託)
2. 生きがいデイサービス事業(月形福祉会に委託)
3. 在宅高齢者短期宿泊事業(月形福祉会および月形藤の園に委託)

   ↓
◆いずれの事業も要支援・要介護認定から漏れてしまった人が、これらのサービスを利用することで介護予防に繋がると判断して、町単独で行っている。
◆現状では利用者は極少(事業により4〜0人)だが、今後の超高齢化を見据え事業は継続していきたい。ただし形態等検討の余地はある。
◆利用者の負担は介護保険と同額(1割負担)とし、それ以外の経費は町の持ち出し。

[その他の事業]

4. 配食サービス事業(社会福祉協議会に委託)
◆H15年4月、開始当時は道補助金(介護予防・地域支えあい事業、道3/4)があったが、H18年度からは町単独事業。
◆配食は週2回(火・金)の夕食。利用者負担 400円/食。
◆利用者 H21年度 12人(9月末現在)
◆経費(社会福祉協議会への委託料)食材費430円/食、調理費4,500円/回、配送費9,000円/回
◆実際の調理は「友朋の丘・ほくと給食」が行っている

5. 居宅介護住宅改修費・介護予防住宅改修費(介護保険事業)
◆在宅での介護や自立した生活維持のため、手すりの設置や段差解消の住宅改修に、(生涯で)20万円までの費用を支給(利用者負担:1割。残りの分を介護保険事業特別会計で負担)
◆手順:住宅改修をケアマネージャーに相談 → 申請 → 施行・完成 → 支給
◆利用件数は年々増加

6. 高齢者の各種相談業務(月形町総合相談者、心配事相談所、包括的支援事業)
◆包括的支援事業(高齢者の総合相談:保健センター内に設置された地域包括支援センターで実施)は、年々相談件数が増加している。
◆対応する保健師の業務量が増大し、負担大。
◆今後の高齢化進展により、益々重要度を増す事業。新たな展開の検討必要。

7. 地域ケア担当者会議
◆町内の各種老人施設、町立病院、社会福祉協議会、月形町の担当者が一堂に会し、個別の案件を総合的に議論、判断する場。情報交換も。月1回開催(=高齢者の総合的福祉体制)
◆H21年4月〜実施

8. その他の組織
◆感染症ネットワーク:各種福祉施設、学校関係施設等と連携し感染症対策を実施。
          (新型インフルエンザ対策でも力を発揮)
◆月形町地域福祉ネットワーク推進協議会(社会福祉協議会が主体)
  ・構成メンバー:各種老人施設、障がい者施設、民生委員、奉仕団体、老人クラブ、
          子供会、PTA、行政区代表、町(住民課)、社会福祉協議会
  ・目的:世代を超えた交流、ボランティアの推進、地域情報のネットワーク、他
  ・地域福祉の要になる組織に育てたい

[質疑応答]

Q 国は在宅介護の方針だが、認知症増を考えると施設介護も必要では?
A 現実に施設利用者は増えている。町内の施設は満杯のため、町外施設を利用している。
  しかし国の予算は削られていく一方なので、早期から『予防』に力を入れた対策をしたい。

Q グループホーム形態の施設の可能性は?
A 都市部では増設されていて、札幌には認知症対応のものもある。月形町民も利用している。

Q 療養病床の状況は?
A 町立病院に療養病床はないが、近隣自治体を含め介護型療養病床はある。
  政権交代し、療養病床全廃は方向転換された。

Q 地域福祉を考えた場合、地域のサポート力は弱くなっているのでは?
A ボランティア参加を募ったり、様々な組織化を検討している。
  今後、社会福祉協議会との連携強化や、一部組織の一元化なども検討する必要ある。

[私の感想]

 高齢化率が34%を越えている月形町において、様々な高齢者施策がとられていることに安心した。特に「地域ケア担当者会議」は、現場を知る実働部隊が情報を共有し迅速に対応して、非常に高度な体制をとっていると感じた。小さい町ならではの顔の見える関係で非常に誇らしく、関係する皆さんの努力に感謝したい。
 また今回の調査で課題も見えた。福祉分野では「社会福祉協議会」が様々な点で鍵を握っていると感じられたが、今はまだその機能を十分に発揮していないのではないか。今後の地域福祉に町民参加は欠かせないが、そのまとめ役は社会福祉協議会であろう。社会福祉協議会についても調査してみたい。
 高齢者福祉では保健師の役割が大きい。今いる人員で今後増えるニーズに対応するには工夫がいると思う。(子供分野の教育委員会との一元化。住民課の高齢者分野への特化。高齢者福祉と障がい者福祉の一元化による事業予算・人員の有効活用、地域との連携強化、等)

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