2009年11月06日

平成21年度 南空知国保運営協議会合同研修会

11月5〜6日、月形町において南空知5町(栗山町、南幌町、長沼町、由仁町、月形町)の国民健康保険運営協議会委員と町職員事務担当者の合同研修会が行われました。

1日目は「はな工房」での研修で、
北海道国民健康保険団体連合会事務局長 大原幸雄氏による
講演「国民健康保険を巡る諸情勢について」でした。主な内容は

◆H20.3.31現在の高齢化率 全国平均 21.6%、 北海道 23.0%
◆北海道は療養諸費(療養に関する全てを含んだ費用)が全国平均より高い。これはベッド数が多いことと関連している。
◆国保は政管健保や組合健保に比べ加入者の平均年齢が高く(約20歳高)、世帯あたりの年間所得は低い(約100万円少)→ 国保会計の支出は多く、自治体・国および加入者の負担大。しかし、国保は国民皆保険の最後の砦。守らなければならない。
◆後期高齢者制度の見直しと廃止の方針(政権交代後の政府方針)
 ・H24年度で後期高齢者制度の廃止
 ・H25年度から新制度
◆社会保障カード(仮称)を現在検討中(H23年度までに構築予定)
 ・年金、医療保険、介護保険等のデータを一元化したカード
◆国保連合会では年1回、各市町村からの意見を吸い上げ陳情活動を行ってきた。政権交代しても政府に合わせた形の中で、現場の声を届ける活動をしていく。
 ・温度差をつけた補助政策の実施(高齢化率、健診受診率、平均所得、・・・)
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2日目は「社会福祉法人 雪の聖母園」の視察研修。

まずは市南地区にある「グループホーム・ケアホーム すいか」・・男性6名用

◆雪の聖母園にはグループホームが6棟あるが、いずれも新築物件でオーナーから借りて運営。建物建設時の設計から関わり、15年間入居の契約を結んでいる。
◆グループホーム6棟は設備を段階的に変化(バリアフリーの程度が違う)させ、入所者の高齢化や障がいの重度化に備えている(=高齢化、重度化しても地域で生活したいという希望を叶えたい)
◆「グループホームすいか」は将来、介護保険適用のグループホームに転用できるように設計されている(←現在、障がい者は介護保険施設に入所できない。障がい者も高齢化すれば介護が必要である)
◆グループホーム6棟に32名が入所。職員男女各1名が夜間2回、全6棟を巡回して安全確保に努めている(利用者の安全対策。地域住民への安心対策)
◆利用料は食事、光熱費、家賃込みで6万円以下/月。障がい者年金が6〜8万円のため。


次に中和地区にある「就労支援センター オプス

[納豆の製造]・月形産大豆を使用
       ・販路の確保(月形刑務所、町内や近隣施設で販売。地域の生産グループと協力)
       ・全て手作業で製造(利用者の仕事確保のため)
       ・製造設備、工場改修には各種補助金を利用(経費節減、商品の競争力UP)
[リサイクル石けんの製造]・町内給食センターからの廃油を利用
[紙漉き]  ・重度の障害を持った利用者の仕事を確保
[シルクスクリーン印刷・EMぼかし肥料の製造・ろうそく製作]
[農作物の生産]
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[研修を終えて]

 毎回のことだが、国民健康保険はどうあがいても財政的に立ち行かない。現状でさえそう感じるのであるから、高齢化が確実に進むこれから、そして予想以上に進む非正規労働者の増加に対応して一日も早く手を打たなければ・・・。

 新政府は「後期高齢者制度の見直しと廃止」を打ち出しているけれど、いったいどのようにするつもりなのか? 強引な手法とは言え75歳以上の健康保険を一元化し、規模も都道府県単位まで持って行けたことは評価しないのだろうか? 前政権の行き当たりばったりの対応で複雑化した制度を見なおす必要はあるけれど、ベースは間違っていないように思う。いっそこの混乱に乗じて、全ての年齢の健康保険が一元化できればいいのに・・・でも過渡期はもっとお金がかかるか・・・。

 将来に向けた投資をどこまでするかの判断は難しいが、今回視察した「雪の聖母園」は理想と現実の狭間で大胆な発想を現実のものにしていると感じた。今、高齢の障がい者は介護施設に入ることができない。でもケアは必要。そこで職員採用時には「ホームヘルパー2級以上」の資格を求め、グループホームも先を見越して大胆な発想を展開している。前例主義で展開していては到底なしえない試みだと思う。最先端だからこそ補助金も下りるし、町民も理解してオーナーになっているのではないだろうか。
 
 時代を切り開いて行くには大胆さも必要。そしてそれを裏付ける細心の気配りと思慮深さも。

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