2008年02月15日

地方議員のための地方自治体財政健全化セミナー

 第一法規株式会社主催、北海道町村議会議長会後援「地方議員のための地方自治体財政健全化セミナー」が開かれました。このセミナーは2月13日(帯広)、14日(札幌)、15日(旭川)と全道各地で開催され定員は各50名、私は14日札幌会場で受講してきました。
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 北大公共政策大学院教授の石井吉春先生を講師に、演算実習を交えながらのセミナーです。
 
「地方財政の持続可能性と北海道」という講義では
・投資は決断。方向を変えるときに投資は必要
 自治体の投資効果は、金銭的なものに限らず精神的なもの(お金で測れないもの)でも可。
・現状認識(民間手法)、実行(経済と財政:一体的展開)、道州制
・地域資源の活用(地産地消、自然エネルギー、森林資源、バイオマス)
・単純な緊縮財政は地域を殺す。上手に引き締めながら投資する。
 
続いて「旭山動物園から公会計を考える」で
・減価償却費の考え方
・公会計の資本と損益の分類手法
・貸借対照表の作成
を学びました。
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 短時間で駆け足のセミナーでしたが、問題と回答が配布され復習できるようになっていたり、先生に問い合わせもできるなど興味深く、とても良いセミナーでした。私はまだ充分に理解できていないので復習をしっかりし、「公会計の現状把握」をしていきたいと思います。

 セミナー修了後、このセミナー参加者で地方自治体土曜講座の受講生でもある新冠町議のTさんと情報交換しました。彼は2期目で私よりも年上ですが、その熱心で真摯な態度に「若々しさ」を感じ、いつも刺激を受けます。そういう他地域の議員さんと知り合う場ができたことでも、このセミナーに参加した甲斐がありました。

 議員として「考え方」や「方向性」を見極める感性を磨くことも必要ですが、「議論の仕方」「計算演習」など実践的な訓練・作業も重要だと思います。こういう体験を全議員が積めれば・・・。
そういえば栗山町議会では委員会活動の一つに「公会計現状把握のための勉強会」を設けていました。

2008年02月14日

南空知国保運営協議会研修会

 南空知の5町(由仁、栗山、月形、南幌、長沼)の国民健康保険協議会委員の合同研修会が、2月12〜13日に洞爺湖町のホテルで開催されました。月形からは委員4名と事務局が参加し、総勢26名でした。
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kokuho2.jpg 研修会では、まず北海道国民健康保険団体連合会事務局長より「国民健康保険をめぐる諸情勢について」の講演がありました。
 国民健康保険を取り巻く状況(現状の把握、人口構成の変化、健診制度改革、後期高齢者医療制度の説明、今後の展開、他)や介護保険など、私達運営協議会に関係する全般について、膨大な資料とともに駆け足で説明していただきました。

 次に、北海道国民健康保険団体連合会空知支部の事務局次長より「医療制度改革をめぐって《この先どうなるの?》」と題し、特に後期高齢者医療制度導入で保険料がどのように変わるのかに焦点を当て、参加者をモデルに具体的な数字を使って説明していただきました。
 ポイントは国民健康保険制度が世帯負担に対し、後期高齢者医療制度は個人負担だということ。激変緩和措置(5年間)を行うため、多くの人が今までと同じくらいの負担で済むと言うこと。


kokouho3.jpg 2日目は室蘭市の「特別養護老人ホーム みたらの杜」を視察しました。
 こちらはH17年9月に開所された定員140名(居住124名、ショートステイ16名)の施設で、10名1ユニット×14で構成されるユニットケア方式(グループホームが14戸あるようなイメージ)を採用、ケアワーカーを固定してきめ細かいサービスを提供していました。
 間取りが広く、全てがゆったりとした作りの上、地域交流の場として美術館やギャラリーを併設するなど、かなり贅沢な印象を受けました。介護度により利用料は変わってきますが、割安感のある施設だと思います。
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 研修会を終え、改めて国民健康保険に関する制度の複雑さを感じました。

 人口構成の変化や、加入者の状況変化[国保制度開始当初の加入者は自営業者や第1次産業(農業・漁業)従事者がほとんどだったが、今は無職(学生、ニート、年金生活者等)が中心]は予測できたであろうに、根本的な手が打たれないままに制度改革を進めた結果が今の姿だと思います。
 後期高齢者医療制度はそこにメスを入れる(国保の規模を大きくするという意味で)画期的なものだと思いますが、メスが小さい分(統合されたのが75歳以上部分)、根本に届かない可能性があり残念です。激変緩和措置は重要ですし、弱者救済はもちろん必要ですが、大ナタを振るった上で(国保事業全てを統合した上で)様々な措置を講じなければ、制度が複雑になるだけで理解できる人がいなくなり、改革が遠のくような気がしてなりません。

 H20年度の保険料の納付書が届きましたら、よくご覧になってください。

2008年02月10日

「うんまいべ!」&料理講演会

昨日、月形町多目的研修センターで第1回我が家の自慢料理コンテスト「うんまいべ!」&料理講演会が開かれました。これは町長率いる「月形町地産地消計画推進協議会」が主催となり、月形の地物を使った新作料理を開発、普及していこうという主旨で、広く町民に呼びかけて行われました。
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講演会は、北ガスクッキングスクール坂井美恵子先生による
「心と体にやさしい料理〜地産地消と食文化〜」

料理の基本となる五味、五色、五法
食材の選び方・・・土地のもの、四季のもの
「美味しいものを食べる」ことより「いかに美味しく食べるか」が大事

料理の基本的な知識を中心に、料理と日常生活の関係や、郷土料理・漬け物の特徴などのお話しがありました。
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コンテストのテーマは「月形産の食材を使った料理」

月形には米、豆、小麦、果菜(代表的なものは、メロン、スイカ、トマト、かぼちゃ)、野菜(スーパーに並ぶ多くの野菜)が生産され、また加工品として豆腐や納豆、特産品として「さかいのジンギスカン」「おはようトマト(トマトジュース)」もあり、食材には事欠きません。
ご飯もの、汁物、おかず、お菓子まで、実にバラエティー豊かな19作品がエントリーされ、目にも鮮やか、味にも満足! 月形の食材を見直す良い機会になりました。

このコンテストの結果は

★★★ グランプリ「ふきの野菜詰め」西島さん
 ・・・ふきの煮物の中心部に人参やゴボウなどを詰めたもの。味良し、歯ごたえ良しの評価。

★★ 準グランプリ「トマトジュースのシフォンケーキ」中條さん
 ・・・「おはようトマト」と米粉を使った、しっとりオレンジ色も美しいシフォンケーキ。味もさることながら、ディスプレイも良かったとの評価。

★ 特別賞「自家野菜の漬け物」JA女性部
 ・・・色々な種類の漬け物を、小口に刻んで混ぜたもの。色合い良し。味の変化良しの評価。

★ 特別賞「ピッツァ”野菜の森”」春木さん
 ・・・1人前の小さいピザ生地に下ゆでした色とりどりの野菜を、お椀を使って山状に盛り付け。見た目の新鮮さに高評価。

★ 特別賞「かぼチー春巻き」土田さん
 ・・・春巻きの皮に、バターで炒めたかぼちゃとパセリ、そしてチーズを入れて揚げたもの。

他に私が気になったのは
「ヘルシーゴマ豆乳シチュー風鍋」高畠さん
 ・・・練りゴマ、豆乳、みそ、塩で味付け。具は椎茸、長ネギ、じゃがいも、人参。肉が入っていないのにコクがあり濃厚。目先の変わったシチューは美味しかった。

実は私もエントリーしていました。
「月形の畑から〜黒大豆のチリコンカン風ピタサンド」
・・・レシピはこちら
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第1回目のこの企画、参加した私は多いに楽しませていただきました。
コンテスト出品するために新しいレシピを考えることも、それを試作しながら家族と作り上げていくのも、当日会場の調理場でそれぞれの作品をつまみながら工夫どころを教えてもらうのも、審査結果が出るまでドキドキするのも、この企画があったればこその体験です。

準備作業中、参加者の先輩女性が「オリンピックじゃないけれど。参加することに意義があるのよね。楽しいわ〜。」と笑顔いっぱいで話していたのが、とっても印象的でした。

町内の冬のイベント(スノーフェスティバル)がなくなって、知らない人と顔を合わせたり会話をすることも少なくなってしまったここ数年ですが、こういう「お祭り」もあるんだなあと、新しい「種」が撒かれたような希望を感じました。
この日の参加者のほとんどが女性。これもまた楽しみの「種」です。

2008年02月07日

サケの稚魚(4cm)

今日役場の玄関で見たサケは、
身体に模様がハッキリ見て取れるようになり、体調も4cmほど。
すでに稚魚(自らえさを食べる状態の幼魚)になっていました。
水温は3℃。水の中をスイスイと力強く泳いでいました。

前回の報告から2週間。
仔魚から稚魚へ。
着実に育っています。

2008年02月06日

総務民教常任委員会(2/5)

2月5日の午後、役場3階の委員会室において総務民教常任委員会が開かれました。
今回の議件は『社会福祉にかかる運営補助金について』です。

町内には社会福祉に関連する団体がいくつもあり、それぞれに独立した組織として運営されています。そのうち町が運営補助をしている団体に対して、その補助金が適正に使われているかどうかを精査する目的で、今常任委員会の議件に取り上げられました。(現在のところ規制があり、議会が団体の運営に対して直接的な関与はできません。)
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1)社会福祉協議会 運営補助事業
【事業説明】
●社会福祉協議会は社会福祉法で定められた民間の社会福祉法人。
●民政児童委員、ボランティア、社会福祉施設、社会福祉団体等と連携し、地域福祉活動を推進。
●町からの補助は、約780万円(H19予算額)
  ・職員など(事務局2名分)の人件費
  ・事業費(オムツの助成、ふれあい生き生きサロン、
       ボランティアセンター、地域福祉ネットワーク事業)
【意見交換】
 社会福祉協議会(社協)の仕事のうち、行政がやるべきことと民間部分との境界が曖昧。社協が何を担うべきなのか、ハッキリ分担していくべき。地域福祉ネットワークの展開が重要。


2)訪問介護事業所 運営事業
【事業説明】
●訪問介護事業所「はーとふるつきがた」に対する補助
●要介護、要支援高齢者に対する生活支援、身体介護サービス
●町からの補助は、総事業費から介護報酬を差し引いた額で、H19年予算では約180万円
●事業所設置基準ではヘルパー2.5人が最低限必要(実数4人で対応)=支出が固定される
 一方介護報酬は、要介護度と利用人数で決まる=現在、要介護度の低い方の割合が多い。
 よって、不足分が発生する(事業規模の問題)
【意見交換】
 介護ヘルパーの人員と利用者数とのギャップが問題なのだから、障害者施設のヘルパー事業と連携をとっていってはどうか。地域内で自立できる事業なら合併等外的な要因があっても存続は可能である。そのためにどう育てていくか、方策が必要。
 社協の地域福祉ネットワーク事業を生かして連携を深めて欲しい。


3)高齢者事業団 運営補助事業
【事業説明】
●高齢者事業団は、高齢者の就労機会の増大を図る目的で設置。
 道から、高齢者事業の規模拡大を積極的に支援するよう通達があった。
●町からの補助は事務局2名分の、約385万円(H19予算)
●高齢者事業団の総事業費は1,850万円程度で、
 うち事業(施設管理、一般的な作業、農作業等)による収入は約1,440万円。
 会員数の減少と高齢化にともない、年々小幅ながらも減少している。
●道からの補助金(30万円)も、H20年度で終了の見込み。
【意見交換】
 町内では労働力不足の側面があり、高齢者事業団の存在意義は大きい。しかし現状では充分機能していないと感じられる。産業界と連携したり、高齢者だけでなく間口を広げることによって、機能拡大できないだろうか。
 事業による収入が2,000万円を超えれば町が補助金を出さなくても運営できる。そのための方策に力を入れるべきではないか。


4)老人クラブ 運営事業
【事業説明】
●目的は、老人クラブ活動を通じて高齢者の社会参加を促進すること
●補助額:各老人クラブ(町内9団体、総会員数390人)へは、基礎額+会員数割で算出
     老人クラブ連合会へも補助あり
    総額 95万円(H19予算)・・・うち42.8万円は道からの補助で賄われている
【意見交換】
 補助金の支給額は会員数によって決定されている。実態を充分把握する必要がある。また、福祉名目の補助金は、他の団体に比べ高額のまま(減額されることなく)推移している。再検討する余地もあるのでは。


5)地域活動支援センター 運営事業
【事業説明】
●精神障害者を対象とした就労前訓練、自立支援等、精神保健福祉の普及・啓発・増進に寄与する「NPO法人ミナミナの会 岩家連共同作業所」の運営を補助
●岩見沢市、三笠市、月形町で設置・運営する際の負担金
●補助額 74万円(うち国と道から43万円の補助あり)
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 今回の委員会は「聖域」に踏み込んでいるかもしれませんが、住民の不公平感を払拭するためには必要なことだと思います。その中で、問題点を指摘するだけでなく補助金を減らすための方策を議論できたことは、委員会の成果だと思います。活発な議論ができて良かったです。
 今後も町内の様々な場面でチェック機能を果たしていきたいと感じた委員会でした。
      

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