2007年09月04日

平成19年度 樺戸監獄物故者追悼式

明治14年9月3日、月形に樺戸集治監が開設されました。
大正8年の廃監までの39年間に
病死や事故死のために1,046人の方が亡くなられ(囚人並びに殉職者)、
遺族に引き取られなかった1,022人が今も篠津山霊園内の樺戸監獄墓地に眠っています。

町では毎年、この樺戸監獄の開監日に追悼式を行っており、
私は今年初めて参加させていただきました。
例年、樺戸監獄墓地の慰霊碑の前で行われていますが、
今日はあいにくの雨で福祉センターとなりました。

町内外から、道や刑務所等の関係機関、町議他一般参列者、約40名が献花を行い、
続いて日本詩吟学院岳風会月形吟詠会の宮中さん、溝口さんによる献吟がありました。

献吟は重松和義作の「無名開拓囚の霊に捧ぐ」
詩吟の物寂しい響きと詩の内容に、開拓時代の厳しさと困難さを感じ
この月形町の礎となった方々に哀悼の念を抱かずにはいられませんでした。

最後に、郷土史研究会会長の熊谷さんより
「樺戸監獄囚人墓地に関する説明」があり、閉式となりました。
この後、雨が上がった墓地で熊谷さんのご案内により、現地見学が行われました。


私は吉村昭著「赤い人」で樺戸監獄開設当時の過酷な労役や歴史、月形の成り立ちを知りました。今の生活とはかけ離れた話でしたが、その中に出てくる地名や地形は今まさに私が住んでいる場所であり、事件の現場に行けば石碑が立っていて、歴史の中で私達が生かされているのを感じます。そして今日もその歴史の1ページに立ち会いました。
縁あって月形に住むようになりましたが、この歴史を大切にし、そして先人のご苦労に感謝しながら、この町を未来に繋げていきたいと思います。

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